2012年10月10日水曜日

八王子市がれき受け入れ 再々質問への回答


                                          平成24 年10 月10 日
〇〇 〇〇 様
                                          八王子市長 石森 孝志

平成24年9月18日のメールでいただきましたご質問の内容について、下記のとおり回答いたします。
                       記
1.災害廃棄物処理の契約と広域処理の必要性について
東京都に確認した結果、宮城県が女川町を含む石巻地区の災害廃棄物処理を鹿島JV と契約した委託契約には、女川町の可燃性災害廃棄物は含まれておらず、二重契約ではありません。宮城県内の仮設焼却場は9月末現在試験稼働中も含め22 炉稼働しており、県内の災害廃棄物処理は進んでいますが、今回の受入れは宮城県と女川町からの要請に基づき行うものです。女川町の災害廃棄物を早期に処理することによって復興への歩みを確かなものとすることが長期的・安定的な雇用創出につながるものと考えています。また、都市計画変更や土地区画整理の諸手続きの遅れについては、直接支援ができませんので、災害廃棄物処理で支援をしていきます。


2.災害廃棄物の受入れについて
これまでも回答しているとおり、災害廃棄物処理にあたっては、国の基準に則り、焼却灰や灰ガス等の放射能濃度及び戸吹清掃工場の敷地境界・周辺地点の放射線量を定期的に測定・公表し、安全性を確認しながら受入れを行っていきます。


3.排ガス処理装置の性能について
これまで、災害廃棄物を既に受入れている東京23 区清掃一部事務組合及び多摩地域の清掃工場における排ガス測定データが公表され、セシウム134、セシウム137 ともすべて不検出となっております。また、本市から発生する通常可燃ごみについても、1 回/月排ガス測定を実施しすべて不検出であることか、バグフィルターでの捕集ができていると考え、性能は確認されているという認識でおります。また、放射性物質汚染対処特措法の施行規則に基づいて、事故由来放射性物質に汚染された廃棄物の処理施設においては、周辺環境の大気において濃度限度を超えない(セシウム134 とセシウム137 のそれぞれの実測値を基準値で除した和が1 を上回らない)ように、施設からの排ガスを大気への排出口で監視することになっています。これは、原子力発電所等の排ガスに適用されてきた考え方と同様です。濃度限度の根拠は、同一人が0 歳から70 歳になるまでの間、当該濃度の放射性物質を含む空気を摂取し続けたとしても、被ばく線量が一般公衆の許容値(1mSv/年)以下になる濃度として設定されたものです。女川町の災害廃棄物の広域処理は、放射性物質汚染対処特措法の規制対象ではありませんが、排ガスの安全性について、濃度限度の考え方に準じて評価することは可能です。濃度限度は排ガスが大気中で希釈された後の周辺環境に対するものであることから、測定において大気への排出口でこれを満たしていれば、周辺環境では十分に濃度限度を下回ることになるので、安全上問題ないと言えます。

≪排ガスの濃度限度≫
134Cs の濃度(Bq/㎥)/20(Bq/㎥)+137Cs の濃度(Bq/㎥)/30(Bq/㎥)≦1


4.焼却灰の処理について
多摩地域では、エコセメント化施設により最終的に焼却灰の処理がされているところですが、そこでのエコセメント製品の放射能濃度測定結果は不検出となっています。既にご存知のことと思いますが、100Bq/kg 以下の原子力発電所から出る廃棄物については、再生利用できると原子炉等規制法で定められているところであり、エコセメントとして製品化することは、問題ないと考えております。なお、焼却灰は全量エコセメント化されており、処分場には一切埋立てをしていないため、埋立処分場の浸出水に溶出することはありません。

5.バグフィルターの有効性について
放射性セシウムについては、引き続き焼却灰や排ガス等測定を行い注視してまいります。アスベストについては、受入れを予定しているのは災害廃棄物の可燃物であり、アスベストを含む被災建築物の断熱材などは不燃物に当たり、選別工程で取り除くことができますが、選別作業場はもとより、被災地の環境を保全する意味からも、東京都がアスベスト濃度を現地で測定して公表しています。なお、本市でも受入れにあたり、戸吹清掃工場で測定し公表する予定です。
ダイオキシンについては、災害廃棄物に限らず、市内のごみ焼却に伴い生じる可能性があるものです。このため、平成11年にダイオキシン対策特別措置法が定められ、排出防止対策や排出基準が定められています。本市のごみ焼却炉もこの適用を受けており、完全燃焼や排ガスの急速冷却など様々な対策を講じていますが、引き続き適正な管理をし、排出基準を満たしていきます。その他ヒ素、六価クロムなどの有害物質についても、受入れにあたり測定をする予定です。
なお、〇〇様からご指摘の放射性セシウムの総量についてですが、今回、本市の災害廃棄物の受入れ予定量は500tで、仮に搬入される災害廃棄物のすべてが133 Bq/㎏(石巻広域クリーンセンターでの焼却試験の測定結果)とすると総量は66,500,000 Bq/㎏≒67MBqです。文部科学省による土壌放射能濃度の測定結果(http://search.kankyo-hoshano.go.jp/top.jsp 2009 年度)によると、東京都(調査地 新宿)で88 MBq/k㎡~256MBq/k㎡のセシウム137 が検出されており、その平均は160 MBq/k㎡です。この濃度で本市全体(186.31k㎡)に放射性セシウムがあると仮定すると、約29,810 MBqとなります。
今回、受け入れる500tの放射性セシウムの総量は、福島原子力発電所の事故前から検出されている土壌中のレベルの0.22%ほどであるため、今回の受け入れる災害廃棄物による健康被害は無視できる値と考えます。
なお、自然放射線と人工放射線の比較の可否については、自然の放射性物質や人工の放射性物質から放出される放射線による生物への影響は、放射線(ガンマ線、ベータ線など)の種類とエネルギーが同じであれば、生物へ与える影響も全く同じであり、同様に比較することが可能です。この種類とエネルギーの違いによる影響については、人工の方がより強い影響を与える放射線を放出するということはありません。

6.平成24年7月23日の初回の回答について
ご指摘のとおり、「放射性セシウムは、沸点1,300℃、融点646℃であり、」の「放射性セシウム」は、「塩化セシウム」の誤りでした。申し訳ありませんでした。
なお、独立行政法人国立環境研究所の災害廃棄物タスクチームなどの調査では、ごみが燃やされた場合、セシウムは単体で飛んでいくのではなく、基本的には塩化セシウムになるとしています。塩化セシウムは飛灰などに凝集・吸着して、飛灰とともに1μ以上のものをバグフィルターで捕集できるとしておりますので、大気中に拡散することはないと考えています。


《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
電話 042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail b111200@city.hachioji.tokyo.jp


八王子市長 殿

 ご回答ありがとうございました。
 しかし、まともな回答とは思われません。
  
 新宿の例を持ち出されていますが、現状を御存知でしょうか?
 放射性セシウムで、790MBq/km2という値(東京都測定)です。

 これは、現行法律上、放射線管理区域です。
 18未満立ち入り禁止です。

 八王子市も多かれ少なかれ同様の状態にあるわけで
 そこへ、1Bqでも上乗せすることが、健康上問題なしと
 どうしていえるのでしょうか?正気の沙汰とは思えません。


 その他、バグフィルターの件で、すべては塩化セシウムとなって
 いることも、全てが1μ以下の固形物となっていることもあり得ません。
 良く調べてもう一度ご回答お願いします。

                                 

2012年9月21日金曜日

がれき受け入れいについて、八王子市HPの市政への提言に対する、人を馬鹿にした回答


【八王子市政への提言】
昨日の新聞報道で、女川がれき500トンを、来年の1、2月に戸吹清掃工場で焼却とありました。
女川は、八王子より遥かに高く放射能汚染されております。1キロ100ベクレルのがれきであれば、放射性セシウムだけでも総量5千万ベクレルが、冬の季節風に乗って市内方面にまき散らされます。これにより放射能にりる治療不可能な健康被害が引き起こされる懸念は大きものがあります。
そもそも、石巻地区のがれきは、昨年、鹿島JVに全量発注されていたもので、契約後にわざわざ、費用をかけて、遠方に持ってくることに、正当性はありません。また、法律にも抵触します。
さらに、今年になってから、宮城県の見直しにより、がれきの量は半減しており、十分域内での処理が可能です。がれきは去年の段階、仮置き場に移されており、広域処理しないと復興出来ないというのも大ウソです。
放射性物質は、拡散させないというのが、国際的な取り決めであり、常識です。これを無視し、市民の健康を犠牲にして、正当でないがれきの広域処理を推し進めることについえ、市長としてどうおかんがえでしょうか。
私は、がれきを八王子市で焼却処理することに反対です。強く抗議します。







【八王子市長からの回答】

                                平成24年9月20日
○ ○ ○ ○ 様


八王子市長 石森 孝志

平成24年9月4日にメールでいただきました市政への提言について、下記のとおり回答いたします。

                      記

 新聞報道のとおり、本市では、来年1月、2月に女川町の可燃性災害廃棄物の受入れをしていきます。
 今まで回答してまいりましたとおり、戸吹清掃工場からは排ガスに交じって放射性物質が拡散されることはないと考えておりますが、引き続き測定を行いながら受入れを行う所存ですので、ご理解とご協力をお願いいたします。




【そして抗議】

八王子市長殿

 メールで返信頂きましたが、質問に対する回答にはなっておりません。市民をバカにするのもいい加減に
してくれませんか。
質問した内容に、逐一回答をお願いします。
放射能の影響は、後世代に及ぶ命がけの問題だと認識しております。こんな、軽々しい行政をされたの
ではたまりません。
よろしくお願いします。
なお、一連のやりとりは、すべて、ブログ、ツイッターにより、公開させて頂いております。




2012年9月15日土曜日

八王子市がれき処理/市からの再質問回答に対する再々質問


                           
八王子市長 石森 孝志 殿
  
                           八王子市
    ○○○○ 


再度ご質問につきました、ご回答を頂きまして大変ありがとうございました。

なお、更に疑問点が多く出てまいりましたので、下記の通り、もう一度質問をさせて頂きますので、ご回答頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。


1 受入れ計画の見直しについての回答
 平成245月には、解体が必要な被災家屋等の見込みが明らかになったことや、相当量災害廃棄物が海に流出したこと、その引き上げ量の見込みが立ったことなどから、これまでの災害廃棄物の推計量が見直され、宮城県の広域処理希望量は127万トンとなりました。そのうち女川町の広域処理依頼量は10万トンから61千トンになっています。
被災地である女川町では、平地がほとんどなく、仮置場も民間が管理する土地を利用していることから、災害廃棄物処理をしなければ本当の意味での復興はされないものと認識しており、広域処理希望量が減りはしましたが、依然として広域処理は必要であると考えています。

1について
【宮城県のがれき処理契約は二重契約となっている】
 まず、当初東京都が受け入れの基本協定を締結した2011年11月24日には、すでに女川町のがれきは、全量が鹿島JVに業務委託されており、本来は東京に持ってくる分は無かったということ、その後発注済みのがれきについて実施した受け入れ契約は、不法な二重契約に当たる恐れがあるという点について、確認して頂きたいと存じます。

【がれき処理量の見直しで広域処理は不要化】
 また、宮城県全体としては、当初の685.4万tが見直しで312万tとなりました。そもそも当初の広域処理の必要性は、がれきを2年間で処理をするため、8割を地元、2割を広域処理と言うものでした。県内で685万tの8割の548万tは県内処理が可能とされていたわけですから、見直しにより312万tとなったことで、広域処理を無くしても十分県内処理は可能でとなりました。おまけに、宮城県内には、当初の計画で作られた仮設焼却施設が29も稼働しており、一日あたりの処理能力が4495tとされる。このため仙台市は来年五月までに処理を終え、石巻の10万トン分を受け入れる余裕があると表明しています。
ご承知の通り、宮城県議会においても県内処理が可能であり、県内処理すべきであるとの議論があったところです。
このような状況下で、あえて広域処理分のがれきを無理やり残して、地元処理の3倍ものコストをかけて東京へ運搬し処理する必要性自体が無くなったと考えられます。その結果、地元の雇用すら十分に確保できない状況になっており、とても人道支援とは言えない状況です。

【がれき処理の遅れが復興の遅れというのはまちがい】
女川のがれきは、とっくに仮置き場に搬入され、復興の遅れの原因は、がれきではありません。復興庁の発足が1年後になるなど、政治のリーダーシップのなさを、がれきに転嫁しているだけです。女川町にあっては、現在まだ、都市計画変更、土地区画整理事業の手続き中であると認識しており、がれきが理由で復興が遅れているわけではないと考えられます。

以上の事実より、なぜ「広域処理希望量が減りはしましたが、依然として広域処理は必要であると考えています。」という結論に達するのか、納得のいく説明をお願いします。

(参考:ガレキ処理より必要なこと【女川町の場合】日刊スパ http://nikkan-spa.jp/177582 )
(震災1年半、防潮堤進まぬ再整備 着工距離14% 産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120909/dst12090900300000-n1.htm )
(がれき処理地元雇用 目標の4割弱 NHK http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120909/t10014891411000.html )




2 災害廃棄物の受入れについて
 今回のこの震災により被災地では、一日も早い復興を果たし、少しでも元通りの生活を取り戻したいと思っていることから、本市では、同じ日本人として人道的支援をしていきます。


2について


福島原発事故によって発生した放射性廃棄物は、すべて第一義的な責任者である東電が引き取るべきものです。責任の所在を曖昧にし、安易に汚染瓦礫を引き受けることは、今後、放射性廃棄物が全国に拡散される前例となりかねません。
放射性物質を含む廃棄物は、国際合意に基づいて管理すべきであり、IAEAの基本原則でさえ、拡散を防止して集中管理をするべきです。
福島では、今現在、多くの住民が、放射線管理区域に相当する環境に暮らしています。年間1ミリシールトを超える場合、放射線の影響が人体に及ぶことは世界中の研究者が認めているところで、20ミリシーベルトまで安全という、誤った基準を国家が自ら作り、国民の安全は脅かされている状況にあります。
また、放射能汚染された食品が、国の食べて応援という施策により、意図的に拡散されている状況下で、それらから受ける内部被爆も1ミリシールトまで問題ないとされ、フォールアウトによって汚染された環境からの放射線量も1ミリシーベルトまでOK、がれき受け入れでも1ミリシーベルトとまで安全だという具合に、足し算すべき基準値が意図的に悪用され、それぞれ別々に間違った安全論として流布されている異常状態にあります。
 あの、水俣病は、国の排出基準を守っている中で、起こった災禍です。微量の重金属が、環境中で濃縮され、食物連載によって人体へ及んだことで発生したものです。このとき、国は排出基準は濃度では不十分であり総量で考える必要があることを学んだはずではありませんか。
ところが、放射性物質でもまったく同じ過ちを繰り返そうとしています。特に今回、放射能については、もともとあった原子力規制法を無視し、焼却灰でいえば80倍、放射線量では20倍にまで基準値を緩和した上、総量を無視し、その基準値でいくらでも放射性物質を環境中に排出して問題ないという認識をしていることは、驚くべきことです。
 もともとごみ処理は自治体が主体的に行う行政です。国の言いなりになって、住民が将来、健康被害を受けることがあってはならないはずです。八王子市長として、放射能の安全性に対して本気で勉強をされた上で賢明な対処を頂きたいと切にお願いをいたします。







3 排ガス処理装置の性能について
 本市としての実証実験はしておりません。
島田市の試験焼却データについては環境省が見解を出しています。
バグフィルターの性能については、環境省の第十三回災害廃棄物安全評価検討会で出された※資料4で示されていますし、既に災害廃棄物の受入れを実施している二十三区清掃一部事務組合及び一部多摩地域の清掃工場で排ガスの放射能濃度測定を実施しておりますが、いずれも全て不検出となっており、災害廃棄物の処理支援は可能と考えております。
  ※この資料については、環境省のホームページの
http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/13-mat_4.pdf
  でご覧いただけます。
 
 3について
本市で確認しないのに、安全と言い切るのは、如何なものでしょうか?すでに、多くの地域では、安全性の問題からがれき受け入れ反対の運動が起こり、あるいは、市町として安全が確認できないとの理由で、がれき受け入れを取りやめた市町も少なくありません。これだけの住民を擁する八王子市の対応として、いかにもお粗末なこととしか思われませんが、如何お考えでしょうか?
 放射性物質は、物質量が問題であって、濃度を測っても安全性についての何の判断材料にもなりません。放射性物質は、いくら薄めても消えることはありません。結局、全体として含まれている総量が、灰や大気汚染として外に排出または拡散されることはかわりません。



4 清掃工場が処理することについて
 本市においては、今まで想定がされていなかった今回の原子力発電所の事故により、放射性物質の拡散があったと認識はしております。また、いろいろな論述がある中で、基準等については、国が示した基準に従い判断をしています。
バグフィルターでほぼ放射性物質が捕集され、その灰を処理していきますので、清掃工場から拡散するということではなく、清掃工場で捕集しているという考えでいます。

4について
まず、発生源からがれきに付着した時点、そのがれきを広域拡散する時点、焼却によりわずかでも環境に排出される量があること、焼却灰を処分場に埋め立て、特に水に溶出しやすい飛灰のセシウムが、浸透水により漏出する可能性があることから、いずれも行為もすべて、放射能を拡散していることになると認識しております。





5 バグフィルターの有効性について
二十三区清掃一部事務組合及び一部多摩地域の清掃工場で既に災害廃棄物の受入れを実施しており、排ガスの放射能濃度測定を実施しておりますが、いずれも全て不検出となっており、災害廃棄物の処理支援は可能と考えています。 
なお、バグフィルターで直接放射性物質を捕集するというより、放射性物質が灰や活性炭に吸着しそれらと一緒に捕集されると考えています。工場でのバグフィルターの交換時には、最初にある程度目詰まりをさせるため、珪藻土を吹き付ける処理をしています。

5.について
当初、環境省がバグフィルターは99.99%セシウムを捕集すると言っていた時点では、明確な根拠となる事実は存在しなかったことは、環境省も認めており、今年になってやっと根拠と言われる資料を、あとづけで整備したのが実態だったと認識しております。つまり、ほとんど根拠のない数値をもとに、広域処理計画が進められてきたと言えます。環境省資料による実験結果は、99.9%台となっており、ややトーンが落ちています。この数値は、フィルター前後の排ガスを分析したものとされておりますが、完全な物質収支ではないことは、環境省も認めている通りです。つまりこの資料の説明によれば、厳密には、がれきに含まれているセシウムの99・9%が確実に捕集されていることは証明されておりません。
また、実際の焼却施設で、測定時のような理想的状態で運転がなされている補償もなく、本年6月26日に新潟市秋葉区の新津クリーンセンターにおいて、バグフィルターに穴が開いたという事故がそれを立証しています。これにより、少なくつも2カ月間は排煙はそのまま大気中にばら撒かれていたことになります。このようなことは、どこでも起こりうることです。
仮に99.9%捕集されていたとしても、0.1%が環境中へセシウムが漏出していることに変わりはありません。多摩地区の処理量4000tに含まれる5億32百万Bqのセシウムのたとえ0.1%であっても53万2千ベクレルのセシウムがばら撒かれることになります。
先日、都内の焼却施設において、排ガスにアスベストが確認されたことは記憶に新しいところです。その時の測定値は、世田谷工場1号炉で4億3000万本/日、 江戸川工場2号炉で114000万本/日、光が丘工場1号炉で1億9500万本/日と、大変な総量が排出されています。ロックウール、グラスウールの繊維に至っては、光が丘工場でアスベストの2000倍もの本数が確認されております。
阪神大震災のがれき処理では、実際に2カ月従事した作業員が、アスベストによる中皮腫で労災認定を受け、その後死亡しています。がれきアスベストによる中皮腫で死亡した人はこの他にも1人いたことも確認されております。
さらに、がれきには、六価クロム、ヒ素、ダイオキシンなどたくさんの有害物質が入ってることも忘れてはなりません。
以上のような有害物質も含めて、八王子市として、事前に何も調べずに、市民の健康に責任を持つと言われるおつもりでしょうか?
 


6 エコセメント施設について
エコセント化施設での詳細な処理の過程は、東京たま広域資源循環組合(℡042-385-5947)へお問い合わせください。
アスベストほか有害物質については、本市で測定をする予定です。

最後に、本市としても女川町を訪れ、被害状況や災害廃棄物の分別・搬出方法を確認してきました。仮置き場に積まれた災害廃棄物は、月日が経つにつれ腐敗が進んでいました。単なるごみではなく町民の方にとって大切な思い出でもある災害廃棄物広域処理の依頼を他の自治体にしたところ、放射能汚染された安全でないごみは受入れられないと断られたとしたら女川町民の方々の気持ちはどれほど辛いものでしょうか。

6のうち以上について
⇒すでに、説明したとおり、県内処理が十分可能な量であるにもかかわらず、個人的感情論で市政に当たられることは大変残念なことです。
安全でないゴミを受け入れないのは当然のことです。


市民のみなさんの健康や安全を守ることは大原則であると考えています。その上で、市内のごみ処理に余裕がある時期に、安全が確認できた災害廃棄物を受入れ、できる範囲ではありますが被災地の復興支援に協力をしていきたいと思っています。

6のうち以上について
⇒市民の健康と安全を守ることを、市として実際に実施されているのでしょうか。安全が確認されたと言っているのは、環境省であって、それにただ盲従しているだけで、自治体の行政として主体的に調査し、確認をされているとは、到底かんがえられません。


受入れ反対のご意見も真摯に受け止めさせていただきますが、引き続き放射線量等を測定し、情報公開しながら慎重に受入れ準備を進めていきますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

6のうち以上について
⇒放射線量を測ってもなにも意味がありません。がれきの中に含まれている放射性物質そのものは、距離を置いて測って見地出来なくても存在しないという確認にはならないからです。
火照った炭火が中にあっても、がれきで覆われた外側から、温度を測って、大気温とほとんど同じだから、危険ではないと言っているのと同じです。


その他

なお、前回の回答のうち以下の点について、間違った説明がなされておりますので、この点について再度ご説明いただけますでしょうか。

なお、焼却においては、850以上の高温の炎の中で揮発したり、小さな液粒となって排ガスと一緒に流れていくものと、燃え残りの灰に残るものに分かれますが、放射性セシウムは、沸点1,300、融点646であり、排ガス中の揮発した放射性セシウムは、煙道で冷やされて、気体状あるいは液状のセシウムは主に固体状態になりばいじんに凝集、吸着します。ばいじんに吸着した放射性セシウムは、バグフィルターでほぼ完全に除去、捕集されますので、大気中に拡散することはないと考えています。

以上について

放射性セシウムは融点が28.4℃、沸点が671℃。常温で液体の金属です。850以上では、気体になっていると考えられますが、バグフィルター部分で200300℃になったとしても、液体と気体(常温の空気に水分が含まれるのと同様、沸点以下の温度でも、一部は気体)として存在していることになります。これが、バグフィルターで完全に除去できるという話しは信じがたいものです。融点646℃というのは、塩化セシウムになった場合の話しではないかと思われますが、全ての放射性セシウムが塩化物となっているという証拠は確認されているのでしょうか?一部気体として存在するセシウムは、バグフィルターを通過しないのでしょうか?お答えを頂きたいと思います。



《問合せ先》八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
担当   岡田・小山
電話   042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail  b111200@city.hachioji.tokyo.jp  




                       以上



2012年9月7日金曜日

八王子市から来た、女川がれき受け入れに関する再質問への回答



                        平成24年9月7日
〇〇 〇〇 様

                     八王子市長 石森 孝志

再度ご質問をいただきました内容について、下記のとおり回答いたします。

             記

1 受入れ計画の見直しについての回答
 平成24年5月には、解体が必要な被災家屋等の見込みが明らかになったことや、相当量災害廃棄物が海に流出したこと、その引き上げ量の見込みが立ったことなどから、これまでの災害廃棄物の推計量が見直され、宮城県の広域処理希望量は127万トンとなりました。そのうち女川町の広域処理依頼量は10万トンから6万1千トンになっています。
被災地である女川町では、平地がほとんどなく、仮置場も民間が管理する土地を利用していることから、災害廃棄物処理をしなければ本当の意味での復興はされないものと認識しており、広域処理希望量が減りはしましたが、依然として広域処理は必要であると考えています。

2 災害廃棄物の受入れについて
 今回のこの震災により被災地では、一日も早い復興を果たし、少しでも元通りの生活を取り戻したいと思っていることから、本市では、同じ日本人として人道的支援をしていきます。

3 排ガス処理装置の性能について
 本市としての実証実験はしておりません。
島田市の試験焼却データについては環境省が見解を出しています。
バグフィルターの性能については、環境省の第十三回災害廃棄物安全評価検討会で出された※資料4で示されていますし、既に災害廃棄物の受入れを実施している二十三区清掃一部事務組合及び一部多摩地域の清掃工場で排ガスの放射能濃度測定を実施しておりますが、いずれも全て不検出となっており、災害廃棄物の処理支援は可能と考えております。
  ※この資料については、環境省のホームページの
http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/13-mat_4.pdf
  でご覧いただけます。

4 清掃工場が処理することについて
 本市においては、今まで想定がされていなかった今回の原子力発電所の事故により、放射性物質の拡散があったと認識はしております。また、いろいろな論述がある中で、基準等については、国が示した基準に従い判断をしています。
バグフィルターでほぼ放射性物質が捕集され、その灰を処理していきますので、清掃工場から拡散するということではなく、清掃工場で捕集しているという考えでいます。

5 バグフィルターの有効性について
二十三区清掃一部事務組合及び一部多摩地域の清掃工場で既に災害廃棄物の受入れを実施しており、排ガスの放射能濃度測定を実施しておりますが、いずれも全て不検出となっており、災害廃棄物の処理支援は可能と考えています。 
なお、バグフィルターで直接放射性物質を捕集するというより、放射性物質が灰や活性炭に吸着しそれらと一緒に捕集されると考えています。工場でのバグフィルターの交換時には、最初にある程度目詰まりをさせるため、珪藻土を吹き付ける処理をしています。

6 エコセメント施設について
エコセント化施設での詳細な処理の過程は、東京たま広域資源循環組合(℡042-385-5947)へお問い合わせください。
アスベストほか有害物質については、本市で測定をする予定です。

最後に、本市としても女川町を訪れ、被害状況や災害廃棄物の分別・搬出方法を確認してきました。仮置き場に積まれた災害廃棄物は、月日が経つにつれ腐敗が進んでいました。単なるごみではなく町民の方にとって大切な思い出でもある災害廃棄物広域処理の依頼を他の自治体にしたところ、放射能汚染された安全でないごみは受入れられないと断られたとしたら女川町民の方々の気持ちはどれほど辛いものでしょうか。
市民のみなさんの健康や安全を守ることは大原則であると考えています。その上で、市内のごみ処理に余裕がある時期に、安全が確認できた災害廃棄物を受入れ、できる範囲ではありますが被災地の復興支援に協力をしていきたいと思っています。
受入れ反対のご意見も真摯に受け止めさせていただきますが、引き続き放射線量等を測定し、情報公開しながら慎重に受入れ準備を進めていきますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
担当   岡田・小山
電話   042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail  b111200@city.hachioji.tokyo.jp


2012年9月4日火曜日

八王子市HPの市政への提言へ、がれき焼却に対する抗議を


昨日の新聞報道で、女川がれき500トン を、来年の1、2月に戸吹清掃工場で焼却と ありました。

女川は、八王子より遥かに高く放射能汚染されております。1キロ100ベクレルのがれきであれば、放射性セシウムだけでも総量5千万ベクレルが、冬の季節風に乗って市内方面にまき散らされます。これにより放射能に よ
る治療不可能な健康被害が引き起こされる懸念は大きものがあります。

そもそも、石巻地区のがれきは、昨年、鹿島JVに全量発注されていたもので、契約後にわざわざ、費用をかけて、遠方に持ってくることに、正当性はありません。また、法律にも抵触します。

さらに、今年になってから、宮城県の見直しにより、がれきの量は半減しており、十分域内での処理が可能です。がれきは去年の段階で、仮置き場に移されており、広域処理しないと復興出来ないというのも大ウソです。

放射性物質は、拡散させないというのが、国際的な取り決めであり、常識です。これを無視し、市民の健康を犠牲にして、正当でないがれきの広域処理を推し進めることについて、市長としてどうお考えでしょうか。

私は、がれきを八王子市で焼却処理すること に反対です。強く抗議します。

2012年8月12日日曜日

「女川がれきの受け入れ焼却について」について、八王子市へ再質問


平成24年8月11日
八王子市長 石森 孝志 殿

                                         八王子市 ○○ ○○



「女川がれきの受け入れ焼却について」について、ご回答頂きましてありがとうございました。回答内容の各部分について、それぞれについて再質問をさせて頂きます。

                            記

昨年の東日本大震災の発生以来、被災地では1年が経った今も災害廃棄物の処理が進まず復興の大きな障害となっています。また、地元宮城県女川町からは、一日も早い復興をするために可燃性の災害廃棄物の広域処理を要請されています。

以上について
すでに、宮城県は、再調査の結果、県外処理の広域処理希望量は当初の124.8万トンから27.9万トンへ、がれき量は東京都が受け入れを一方的に決めた時とくらべ、大幅な減となりました。県内における処理にも余裕ができ、外部に委託する必要がなくなったと認識しておりますが、なぜ、東京都は受け入れ計画を見直さないのでしょうか。東京都が見直さないのであれば、独立した自治体である八王子市として、見直しを提言しないのでしょうか。八王子市は都の奴隷ではないはずです。必要性のない政策に唯々諾々と従うのは、地方自治を放棄することではないでしょうか。
なお、すでに女川町ではガレキのほとんどが撤去され、仮置き場に搬入済み。生活圏内にガレキの山は見られない状態です。


東京都市長会では、この依頼に基づき広域処理を実施するもので、平成23年7月には、多摩地域の総意として被災地の災害廃棄物の受入れを決定し、同年11月に東京都市長会、宮城県女川町、東京都及び宮城県の4者間で基本合意を締結しており、本市を含め東京都では、被災地の支援をしていきます。

以上について、
多摩地区の総意と言われますが、手続的にも、道義的にも住民の意見を十分反映しているとは言えない非民主的な決定であり、受け入れることはできません。


さて、東京電力福島第一原発事故由来の放射性物質汚染による諸問題では、京都の五山送り火や静岡県島田市等いろいろな報道がされています。
五山送り火など焼却設備なく薪を燃やすことは、セシウムなどの放射性物質を捕集できず、拡散の恐れはあるやもしれませんが、国が示しているガイドラインでは、排ガス処理装置としてバグフィルター及び排ガス吸着能力を有している施設では焼却可能としており、十分な排ガス設備のある施設では安全な焼却ができると考えています。

以上について、
バグフィルターは放射性物質を吸着する保証はありません。嘘だと思うのであれば、バグフィルターメーカに直接調査をされてはいかがでしょうか。バグフィルターは放射性物質を99.9%吸着する保証はないと、メーカ自身が認めております。ちなみに、島田市における除去率は、物質収支から算出されたCs137の除去率=65%、排ガス分析から算出されたCs137の除去率=53~62%と言われております。市として確認をされたのでしょうか?これは、市民の健康、命に係る問題であり、聞きかじりの情報で判断されるのは困ります。ぜひ、八王子市として独自に実証をするべきではないでしょうか。


また、焼却試験の結果からは、女川町の災害廃棄物は多摩地区の家庭から排出されるごみと同レベルであること、こちらに搬出される災害廃棄物自身の放射能濃度測定の結果からも、平成24年4月に改正された厚生労働省が示す食品中の放射性物質の基準100Bq/kgよりも低い値のものが搬入されており、安全であると認識しています。

以上について
すでに、多摩地区における一般ごみの放射性物質濃度は低下していると思いますが、現在の測定値はどうなっているでしょうか?また、多摩地区ごみと同レベルだからいくら受け入れても構わないということは、どうせ汚れているのだから、もっと汚しても問題ないという意味にとれますが、おかしくはありませんでしょうか?さらに、食品の基準について引き合いに出されておりますが、この100Bq/Kg自体がとても受け入れ難く高い値であり(ドイツにおける目安は大人8Bq/Kg子ども4Bq/Kgです)、事故前であれば、100Bq/Kgを超えるものは放射性廃棄物とされ、核関連施設では、ドラム缶に詰めて厳重に管理されていた値です。原子力規制法で放射性廃棄物として管理しなければならないレベルの基準値を食品の安全基準とすること自体国民の命と健康を蔑にする愚かな政策だと考えます。また、そのような基準値と比較して、低いから安全という認識がどこから出てくるのでしょうか、八王子市としてのご見解をお願いします。
さらに、がれきの放射能を濃度で議論することには、まったく意味がありません。放射能は、薄めても、焼いても消滅しません。いくら薄めても、焼却時に周囲にばら撒かれ、また灰に残留する放射性物質の総量はかわることはありません。濃度で安全かどうかを議論しても意味はありません。放射性物質の総量でどれらけの量が、ゴミ焼却場からばら撒かれるかが問題で、少しずつ出せば瞬間での濃度は低くなり、一気に出せば瞬間での濃度が低くなるにすぎません。濃度を測って低いから安全ですという、いたって非科学的な方法で安全管理ができるという論拠についても納得できるご説明をお願い致します。


なお、焼却においては、850℃以上の高温の炎の中で揮発したり、小さな液粒となって排ガスと一緒に流れていくものと、燃え残りの灰に残るものに分かれますが、放射性セシウムは、沸点1,300℃、融点646℃であり、排ガス中の揮発した放射性セシウムは、煙道で冷やされて、気体状あるいは液状のセシウムは主に固体状態になりばいじんに凝集、吸着します。ばいじんに吸着した放射性セシウムは、バグフィルターでほぼ完全に除去、捕集されますので、大気中に拡散することはないと考えています。

以上について
それでは、バグフィルターの後に、ガス状のセシウムは0、微粒子としてバグフィルターを通過したものも0であるという根拠になる科学的な資料を提示し頂けませんでしょうか。環境省ががれきの広域処理について設置した検討会資料は、4回目以降が非公開となっており、密室の中で議論された根拠について、そのまま信用することはできません。バグフィルターは、布でできており、新品の時は、かなりの粒子状物質をも通過させてしまいます。一定時間使用して、目詰まりをしてきてやっとある程度の粒子の補足効果がみられる訳ですが、放射性物質を除去するために開発されたものではありませんので、常に99.9%。補足可能であるという科学的な説明資料は示されておりません。事実、上述したように、島田市の測定例でも、相当量の漏えいが見られています。


また、焼却灰は、二ツ塚最終処分場のエコセメント化施設でエコセメントの原料となります。こちらの施設においても、放射能濃度測定を実施しており、エコセメント製品の測定結果は、すべて不検出となっています。
本市は、風評に惑わされることなく、十分な安全策を講じながら処理を進めることで、被災地の復興を支援していきたいと考えていますので、皆様のご理解ご協力をよろしくお願いします。

以上について
焼却灰では、環境省の考え方によれば主灰と飛灰にほぼ半々に放射性物質が移行し、飛灰では、がれきの濃度の33.3倍の濃度に濃縮されるといわれます。したがって、想定される飛灰の濃度は女川のがれきの測定値が133Bq/kgであったことから、約4000Bq/kgになります。これが、エコセメントにされた場合、なぜ不検出になるのか、その機構、理由を分かりやすくご説明をされるようお願い致します。風評と言うのは、実害がないのに、噂等によって生じる被害です。現在は明らかに有害な放射性物質が焼却によって拡散されており、実害と言える状態です、風評と言われる論拠を具体的にお示し頂けないでしょうか。放射能は目に見えません、その影響も発言するまでに時間がかかったり、遺伝子異常のようにすぐに目に見えるものになりませんが、だからといって、全く被害は起こらないとなぜ言いきることができるのでしょうか?さらに、がれきには放射性物質だけでなく、アスベスト、ダイオキシン、ヒ素や六価クロムなどさまざまな有害物質が入っていることは、環境大臣も埋め立てに利用出来ないくらい危険であると認めておられます。この点について、市長として絶対安全であると言い切れる根拠はどこにあるのかお示し頂きたいと存じます。
以上、ご回答頂けますようお願い申し上げます。




《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
担当   岡田・小山
電話   042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail  b111200@city.hachioji.tokyo.jp

2012年8月11日土曜日

「女川がれきの受け入れについて」八王子市からの回答


平成24年7月23
     様


八王子市長 石森 孝志



日頃より市政にご協力をいただきありがとうございます。
いただきました「女川がれきの受け入れ焼却について」について、下記のとおり回答します。


昨年の東日本大震災の発生以来、被災地では1年が経った今も災害廃棄物の処理が進まず復興の大きな障害となっています。
地元宮城県女川町からは、一日も早い復興をするために可燃性の災害廃棄物の広域処理を要請されています。
また、東京都市長会では、この依頼に基づき広域処理を実施するもので、平成237月には、多摩地域の総意として被災地の災害廃棄物の受入れを決定し、同年11月に東京都市長会、宮城県女川町、東京都及び宮城県の4者間で基本合意を締結しており、本市を含め東京都では、被災地の支援をしていきます。

さて、東京電力福島第一原発事故由来の放射性物質汚染による諸問題では、京都の五山送り火や静岡県島田市等いろいろな報道がされています。
五山送り火など焼却設備なく薪を燃やすことは、セシウムなどの放射性物質を捕集できず、拡散の恐れはあるやもしれませんが、国が示しているガイドラインでは、排ガス処理装置としてバグフィルター及び排ガス吸着能力を有している施設では焼却可能としており、十分な排ガス設備のある施設では安全な焼却ができると考えています。
また、焼却試験の結果からは、女川町の災害廃棄物は多摩地区の家庭から排出されるごみと同レベルであること、こちらに搬出される災害廃棄物自身の放射能濃度測定の結果からも、平成244月に改正された厚生労働省が示す食品中の放射性物質の基準100Bq/kgよりも低い値のものが搬入されており、安全であると認識しています。
なお、焼却においては、850℃以上の高温の炎の中で揮発したり、小さな液粒となって排ガスと一緒に流れていくものと、燃え残りの灰に残るものに分かれますが、放射性セシウムは、沸点1,300℃、融点646℃であり、排ガス中の揮発した放射性セシウムは、煙道で冷やされて、気体状あるいは液状のセシウムは主に固体状態になりばいじんに凝集、吸着します。ばいじんに吸着した放射性セシウムは、バグフィルターでほぼ完全に除去、捕集されますので、大気中に拡散することはないと考えています。
また、焼却灰は、二ツ塚最終処分場のエコセメント化施設でエコセメントの原料となります。こちらの施設においても、放射能濃度測定を実施しており、エコセメント製品の測定結果は、すべて不検出となっています。
本市は、風評に惑わされることなく、十分な安全策を講じながら処理を進めることで、被災地の復興を支援していきたいと考えていますので、皆様のご理解ご協力をよろしくお願いします。



《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
担当   岡田・小山
電話   042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail  b111200@city.hachioji.tokyo.jp