2013年9月11日水曜日

いまさら聞けない、α線、β線、γ線の違いと内部被曝の評価について

なぜ、日本政府や原発推進派がいう内部被曝の危険性が過小評価であるか?

次の、Q-Aを読めば容易に理解できると思います。α線とβ線は放射性物質の近傍の細胞組織に集中的に大きなエネルギーを与えるため、放射性物質が体内に入った場合の影響は、γ線より、α、β線の方がはるかに大きなダメージとなるのに、そのような影響を無視して、体細胞全体で平均化されるように評価が行われているからです。

(ジーエフソリューションズ有限会社のサイト資料)

[Q&A] 外部被曝と内部被曝でγ線とα線の危険度が逆になるのはなぜ?

【質問】
外部被曝を防ぐための遮蔽は、α線は紙一枚、β線は数mmのアルミ板で防げますが、γ線は10cmの鉛板が必要と聞きました。ですので、γ線に注意しなければいけないというのは理解できるのですが、内部被曝では、α線が一番危険で、次にβ線、そしてγ線の順になるということです。
どうして、外部被曝と内部被曝では、危険性の順序が逆になるのでしょうか?
【回答】
ご質問のように、外部被曝から体を守るためには十分な遮蔽をすれば良いわけですが、遮蔽というのは、放射線をはね返しているのではなく、遮蔽材は放射線を吸収しているのです。α線はたった1枚の紙でも吸収してしまえるわけですね。
次に内部被曝について考えてみましょう。
内部被曝というのは、食品を摂取したり、呼吸によって体内に取り込まれた放射線源からの影響が問題となります。もしα線源が体内に取り込まれると、紙一枚でも吸収してしまうわけですから、放射されるα線はほぼ全て人体が吸収してしまいます。その結果、遺伝子を構成するDNAの分子が損傷を受けたりする、これが内部被曝です。逆にγ線はほとんど人体で吸収されずに体外に突き抜けてゆきます。人体で吸収されにくいということは、人体が受ける影響も少ないという理屈です。
β線はその中間的な位置づけになりますが、β線しか出さないストロンチウム90という核種は、骨に吸収されるため体内に長く留まります。血液は、骨の中心にある骨髄という部分で作られるのですが、そのすぐそばで長期にわたって放射線を出し続けるため、血液のがんである白血病や骨髄腫などの原因となる、危険性の高い核種といえるでしょう。
除染作業などを行っている時は、外部被曝を避けるのは当然のことですが、いったん放射性物質が体内に入ると、内部被曝の危険に曝されることになります。
したがって、放射性物質を取り込まないよう、マスクをきちんとつけ、除染作業中は飲食はしない、等の注意が必要となります。

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