子どもや妊婦の被爆対策を訴え ヘレン・カルディコット医師広島で福島原発事故講演 3月16日 中國新聞
東京電力福島第一原発事故による放射線の影響をテーマにした講演会が15日、広島中区のアステールプラザであった。放射線被曝に詳しいオーストラリア出身の小児科医ヘレン・カルディコット博士(75)が講師となり、低線量被曝による子どもの健康被害に警鐘を鳴らした。
カルディコットさんは欧州連合(EU)の内閣府が2月に発表した放射性物質の濃度を示す世界地図を紹介し、福島を中心に汚染が広がっていると指摘。「子どもや胎児は低線量でも被曝すると、大人より影響を受けやすい」などと強調し、子どもや妊婦への対応の必要性を訴えた。
福島の事故発生から3年を迎えたのに合わせ、被爆地で核問題の議論を深めようと、平和活動や環境保全に取り組む米国の財団が主催。市民ら約200人が参加した。廿日市市の無職中谷悦子さん(66)は「知らない情報が多く驚いた。政府は国民の立場で対策を考えてほしい」と話していた。
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