木下黄太氏ウクライナ報告 in 東京(2013.11.25)を聴講しながらメモしたものです。実際の講演は、編集途中のウクライナで撮影したビデオ画像を紹介しながらのもので、言葉だけでは説明できない内容があります。
ウクライナに行ったのは、 東京とキエフの土壌汚染が同等であるため⇒事故数年後、キエフは Cs137で460Bq/kg、134+137の推定700Bq/kg。東京の40か所位の平均で800Bq/kg(23区)。都の実測値は790Bq/kg(新宿)
国の水準が日本とかなり違い、低い。食糧が豊かだが、国力は 90年当初のハンガリー程度。日本の医療水準などをそのままあてはめても何もわからない。ウクライナで、1年2年しても何も起こらなかったといういうが、判らなかっただけだろう。
ウクライナでは人口が5000万人位から500万人減少(移住200万を除く)。女性の人口学者「こんなに減少するのはあり得ないこと。どう対応したらよいか分からない」。被曝人口 、日本では2000万~3000万、ウクライナは多くてもその1/5でこの状態。
『みどりの力』(廃炉を勧めた市民グループ)のリーダ。 実際に廃炉作業をしていて、作業員をどうしていくかは、大変なことだ。 放射能に強い人と、弱い人が居て、弱い人は除外する。弱い人と強い人は、7:3の割合。 遺伝子で判別できる。
キエフの普通の家庭を訪問。主人、肺に炎症、心臓も悪い。20年後くらいから体調が悪化。50代に見えるが、年下の42,3だった 。老化が進んでいる。婦人は38,9歳、40後半に見える。事故後5,6年から体調不良。それをどう誤魔化していくのかという暮らし。
訪問した家庭は、ぎりぎりの生活レベルに見えるが、何とか汚染の少ない地方の食べ物を選んで生活。キエフの水源はチェルノブイリに近い方にあり、飲料水は危険という認識を持つ。(キエフは自給自足の農村とは異り、食材産地に拘る人が普通にいる。マスクはつけない)
夫妻の娘さんも心臓に異常で、運動ができない。半分くらいの子どもが運動出来ない。体調が悪く、早く死ぬ人は早く死ぬということが起こっているのだろう。 突然死ぬという人もいるが、体調不良が当たり前という状態になっている。
夫妻、中学生の頃、事故3週間後に政府の指示で、試験がある上級生以外、南方の汚染がないエリアへ逃げた。 戻って来たのは新学期の始まる前、夏の終わり。非常に国力が乏しいこの国で、セシウムが東京と異ならないキエフの子ども達を3週間後に逃がしていた。東京は?
『チェルブイリの長い影』著者オリハ・V・ホリシナ氏は軍の医学研究所副所長で国の立場だが、国より被曝の概念を多く持つ女性の目でまとめている。闘う人バンダジェフスキーと異なり、体制側にいてバランスを図っている。そいう人と話し ても、この情況はやはり駄目だ。
ウクライナでは、道路沿いに疾病が多く見られ、道路ごとに白血病、癌といった異なる特徴が見られる。
キエフ市内は除染を徹底的に実施した。木を植え換え、土壌をとれない所は上に土を入れた。夏に徹底して除染 した。・・・東京は、何も実施していない。
「ウクライナを支援した日本医師が自国でなぜウソを言う?もう何年すれば、実際に健康被害が出て明らかになるだろう。」実際に体調不良が出ているから、健康被害があるのは常識。キエフで健康被害が起こっていることは事実。
お金があったらもっと逃げた人が多かっただろうという印象。生活基盤が築けない。日本だったら、西日本に行けば食っていける。ウクライナではそれができない。キエフでは、3週間後に避難して、もどって、また被曝した。東京は避難できるのに、大丈夫だと、何もしない。
東葛と同レベルのイワンコフの病院、種々の疾病が次々と起きてる。年に何回も入院。被曝が原因としか考えられないと言う。キエフの病院では、疾病患者、子どもの突然死が増えている。ここ何年か目の疾病も増えている。遺伝的な要因、慢性的な被曝という認識がある。
甲状腺検査についてホリシナ博士は、異常がある子は週に一回でもよい。半年に一回~何もなくても年に一回は当たり前。医療レベルは低いが、種々考えながらの治療現場は女医が活躍。日本もそういう経験を踏まえないと困るだろう。日本の医者は新しい事態に対応できない。
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