2013年10月16日水曜日

飯館村でプルトニウム239の親核種であるネプツニウム239が数千ベクレル出たという話。

飯館村でプルトニウム239の親核種であるネプツニウム239が数千ベクレル出たという話。

2011年8月14日、自由報道協会のTHENEWSに掲載されたおしどりまこさんの記事
(元の記事が閲覧不能になっているため、ここに全文を引用します)

〜プルトニウム、『メディアと市民』〜

では、前回の続き。先生の研究室に伺ってお聞きした話です。なぜ、その先生のお名前を明かさないか、は後述いたします。

先生がおっしゃるには、事故直後の核種の解析の第一報はとても杜撰なものだったそう。3月16日に公表された日本分析センターの敷地内の土壌の核種を解析したデータは間違いが数箇所あったのですって。特に問題なのは、Cl38が出ていた、というもの。このデータを見た瞬間、先生は荷物をまとめて逃げようか、と思ったのですって。Cl38は世の中に絶対無いもので、核臨界、核爆発が起こらないと出てこない物質だからです。けどその同じデータにはNa24が全く無かった。これはおかしなことで、Cl38とNa24は必ず一緒に出るのです。
変だな、と思っているうちに、Cl38が検出されたというのはエラーでした、と訂正が入りました。でも、その訂正が入る前に、第一報はご丁寧に英訳まで付けて世界中を駆け巡ったそうです。そして、このような間違いはとてもレベルが低いとおっしゃってました。「学生が始めて解析して間違えちゃった、というのならなんとか許されるけど…」。えぇ!? そんなレベルの間違いなの? その他も、分析上のミスがあっちこっちあって、「これが日本の分析レベルか、科学レベルかと思うと恥ずかしい」。それが英訳付きで世界を駆け巡ったのか…。

そして、先生は独自で福島県内、原発の敷地前まで行き、土壌、稲藁、水の解析を始められたのです。その論文を見せて頂きました。
この論文は、今、海外の学会で審査にかけられてて、査読中なのです。ですから、詳しいデータや先生のお名前を明かすことができないのです。その論文が学会にアクセプトされるまで(学会誌に掲載のため採用されるまで)二重論文にならないよう、詳しいことは公表できないのです。

その論文の解析結果は恐ろしいものでした。
要点だけ書きます。
ネプツニウム239という物質が飯舘村で福島原発の正門と同程度検出された、というもの。ネプツニウム239、あまり聞いたことないでしょう? これはプルトニウム239の親核種となるのだそうです。

ウラン239→ネプツニウム239→プルトニウム239
とβ崩壊していくのです。

そして、ネプツニウム239の半減期は約2.4日。つまり、ネプツニウム239は2〜3日で半分がプルト君になるのです!
そしてその量の具体的な数字は出せませんが何千Bqという大変な量が検出されているのです。それがいずれ必ず、全てプルトニウムになるのです。

しかし、ネプツニウム239の段階で解析にかけられたのは幸運だった、と先生はおっしゃっておられました。
ネプツニウム239はγ線核種なのだけど、プルトニウム239はα線核種。α線核種は出している放射線がとても短く、見つけにくい、検出しにくいのです。
あら? ということは、ひょっとしたらその、先生が解析にかけられる以前の土壌には、もっとネプツニウム239があったかもしれない?
「その可能性は非常に高いと思います」
半減期が2〜3日だものね、ほとんどプルト君になっちゃってるのかもしれない。

「これからは核種のベクレル数が問題になってくると思います。空間線量はめやすでしかないんです」
そうね、私もそう思ってた! だって、例えば放射能汚染された食品の暫定基準値。飲料水のヨウ素の指標は300Bq/kg(まぁこれも問題あるけどさ)。けどプルトニウムは、超ウラン元素のα核種(プルトやアメリシウムやキュリウム)を全て合計しての指標が1Bq/kgなのです。
「プルトニウムなどのα核種が検出された場合、全てごちゃまぜの空間線量はめやすでしかなく、核種の組成、ベクレル数が問題なのです」

――では、α核種がないかしっかり検査しないとダメなんですね?
「α核種は核燃料管理区域でないと扱えません。そして核燃料を扱える場所は非常に限られているんです」

――原子炉を持ってる大学とか?
「原子炉を持つ大学でも1つか2つです。私もα核種を解析するときは、その手続きだけで泣きたくなるような手間がかかります。」

…気軽に測定できないのね…

この論文は日本の学会誌に出すといろいろ問題がある、ということで、全く関係無い海外の国際誌に出しておられるそうです。それもなんだかね。

査読が終わって審査に通りしだい、公表できるとのこと。
淡々と正確なデータを出し続けたい、とおっしゃるこの先生をなんとかお守りしたいです。これからも、どうか住民の方々のために、研究をお続けください、これからもよろしくお願いいたします、とお話しして帰りました。

余談だけど、途中で先生が、「ちょっとサンプルをお見せしましょうか?」と、いくつかの稲藁のサンプルと検出器を持ってきてくださいました。
ピッピッという音が放射線を関知している音なのだそう。飯舘や福島原発から1.4キロのサンプルはピーーーと鳴りっぱなし。そして、凄まじい値。
先生いわく「あ、少し被曝しちゃいますよ」。
わーー、先生、冷静におっしゃるけど、ドキドキするわよ!

***

 この情報を踏まえて、統合本部の共同会見で質問をしています。
しかし、文科省も東京電力も、先生が土壌をサンプリングしてネプツニウムを検出した場所では、検査をしていないの。文科省にぶら下がりでもお聞きしたけど、プルトニウムなんかあるわけない、という見解。ネプツニウムも無かった、とのこと。
東京電力のほうでは、福島原発の敷地内ではプルトニウムは見つかっているのね。 文科省のα線の解析は、実は初期にやっただけ。3月23日にサンプリングして4月1日に公表したときと、3月21、22日にサンプリングして4月26日に公表したときのデータしかありません。そして、そこには飯舘村は含まれていないのです。

8月3日に先生の研究室にお邪魔して、4日の会見のときに避難区域解除の考え方が発表されました。
そこで引っかかったのは「年20mSV以下、そしてゆくゆく年1mSV以下を目指すこと」というもの。
空間線量はめやすでしかない、と先生は昨日おっしゃってたけどな? それぞれの核種によって挙動も除染方法も違うし。
例えば、ヨウ素なら水に比較的溶けやすいから水をかければ流れていっちゃうの。土に染み込んだり(それも問題だけど)。セシウムは溶けにくいから土の表面上に残りやすいの。だから表土を削ったりしての除染。
このことを安全委員会にお聞きしました。

――空間線量だけで大丈夫? 核種のベクレル数が問題ではないの?

安全委員会・加藤さん「空間線量で充分だと考えています」

――核種によって除染方法が違うし、α核種があったら線量よりベクレル数が問題だと思うんですけど?

加藤さん「現在、ほぼセシウムしか無いと考えられておりますので、セシウムのことだけ考えればよいかと思います」

――ネプツ239が存在する、という情報があるのですが?

加藤さん「そのようなお話は聞いたことがありません。」

ああ! 早くその先生の論文が公表することができるようになりますように!

先生の研究室に一緒に行った飯舘の仲良しが「あー俺、肺がんで死ぬのやだよー、苦しいのやだよー」と何回も言っていたことが忘れられません。

***

 先日、とても驚いたことがありました。
南相馬の市民記者の方が、ヨウ素の内部被曝の危険性をご存知無かったこと。
「ヨウ素は半減期が過ぎてるから、もう心配しなくても大丈夫ですよ」
いやいやいや! ヨウ素の過去の内部被曝は問題だから!
「今はセシウムが出るからセシウムだけが問題なんですよ」
いやいやいや! 体からは排出されたり、半減期過ぎたりしてるけど、細胞が傷ついたことには変わりないから!
「でも、もうヨウ素は出てこないでしょ?」
いやいやいや! 大量にヨウ素被曝して細胞が傷つけられても、因果関係が証明できなくなっていることが問題なんですよ!
「そういうことは偉いお医者さんの先生とかに聞いたほうがいいんじゃないですか?」
いやいやいや!
頑張って10分くらいお話ししてましたが、だんだん、暴発しそうになったので、「また今度☆」と別れました。温厚なケンパルでさえ、「怒鳴りそうになった!」。

飯舘の仲良しと私が組んで動いてるように、南相馬のその方も住民の方と組んで動いてらっしゃるのかしら、と思ってお話を伺いたかったのですが、全く違いました。
南相馬の方々が、事故後、飯舘村に避難されていて、15日〜19日に避難所にいらしたその方々こそ、一番被曝されてるのではないか、と心配していたのです。開放的なところにおられたし、簡易水道を使っていらしたから。
安全委員会にもその方々のことを把握してるか、と聞いたことがありますが、「把握してないが、行動記録をつける問診表で県のほうで把握できるのではないか」という回答。でも問診表は外部被曝のみの片手落ちの調査ということは以前調べたからね(第11回参照)。
その南相馬の方々のことを南相馬の市民記者の方にお聞きしても「大丈夫なんじゃないですか? もう何ヶ月もすぎたし」。
わー、根本的に被曝のことをご存知ないのかもしれません。南相馬の市民記者の方っていっても、東京在住の方なのですが。

けど、内部被曝のことをご存知の方のほうが少ないのはしょうがないのかもしれません。テレビでも新聞でも一切、詳しく説明しませんからね。
飯舘の仲良しと電話で話しながら、そう言い合いました。
「俺たちみたいに、毎日内部被曝のことが必ず話題にのぼるほうが、おかしいかもね」
けど、南相馬の市民記者の方には知っておいて頂きたかったな! テレビや新聞以上のことを知っておいて頂きたかった。

8月10日に『いまメディアと市民はどう動くべきか』という討論会&記者会見に伺ってきました。けどね、正直、8割はピンと来なかった! (会見中は大幅にヨイショして、5割はピンと来なかったと言ったけど、ほんとはもっとだっつの!)
既存メディアとフリーランスがどう連携するか、とか、優秀なジャーナリストをどうやって育成するか、プロのジャーナリストとして食っていくためには、とか、学校作るか、とか、なんつーか、どうでもいいわ! 挙句のはてに、「市民に求めることは何もない、市民はジャーナリストが提供するニュースをただ受け取ってくれればいい」だってさ。それってけっこう、バカにしてない?
私は、既存メディアやフリーランスがどう変わろうが、そんなに何も変わらないと思います。受け手の私たちが変わらなければ。
だってさ、私たちがさ、変化に気付かなかったら、メディアがどう変わろうが意味ないでしょ? どの記者さんがどのジャーナリストが優秀なのか、きちんと見抜く力が私たちにあると思う? そもそも、優秀なジャーナリストの能力って何? いい記事ってどういうこと?

私は芸人として、自分のことを好きって言ってくださるお客さまがたを守りたいから、原発のことを調べて知らせていこうって思ったの。で、今、こうなってると。そして、情報、記事の見方が本当に変わりました。
2次情報で納得いかなければ1次情報まで調べるとか。同じニュースでも複数の局や新聞でどういう報じ方をしてるかを観察するとか。この情報でこういう表現をするということは、こういう意図でニュースを作ったんだな、とか。この新聞は批判記事に署名をつけないことが多いね、とか。
情報に対して、深く考えず無条件に信じて受け取る一方だったのが、無意識に「その情報がどう加工されたか」前提で受け取るようになっていったのです。
情報に対して、無条件で信じる「受動的」な状態から、いったん比較したり調べ直したりする「能動的」な状態になったのです。
今から考えると、自分が「お客さまに本当のことを調べて伝えたい」という気持ちが、はからずも、メディアになるという決定的な意識改革になったと思うのです。
受け手の意識が変わったら、既存メディアもフリーランスも、何もしなくても勝手に淘汰されるんじゃない?
そして、いったん自分がメディアになることで、既存メディアもフリーランスも、間違うこともあるかもね、と気付けるしね。記事って絶対的なものじゃないんだよね。

ローマ時代は、スポーツはプロのするものでした。スポーツは見世物で、プロスポーツ選手と観客しか存在しなかった。
でも、現在、みんな自分の健康のためにスポーツをするのは当たり前でしょ? スポーツはプロだけがするものじゃないでしょ? そして、みんながスポーツをするようになったからって、プロの質が下がったり、スポーツ人口が減ったりするものじゃないでしょ? それどころか、自分がやると理解が深まり、業界的に成熟して拡大していくでしょ?
私は、自分の健康のためにスポーツをやるように、自分の情報リテラシー(情報に対する能力)のためにメディアをやるべきだと思うのです。
現在のプロのメディアと視聴者、という形は、ローマ時代のプロスポーツ選手と観客、という古い形に重なるように思うのです。

メディアをやる、ということは何も難しいことじゃないと思います。会見に出たり、取材したり、ということばかりがメディアじゃない。
ツィッターのフォロワーさんが、仕事場で原発情報の壁新聞を作っている、とおっしゃってました。週一の発行でも大変、気軽な壁新聞だけど、記事を書くには情報をきちんと調べたり、あやふやな理解じゃないように、数値をまちがえないように気を使う、とのこと。
仲良しの60代のおばさまが、インターネットを見ない同年代の友達が全く原発のことを知らないから、とツイッターやネットの情報を集めてプリントアウトしてFAXでかたっぱしから送ったり、ネットの動画を集めて、家で上映会パーティーをする、とおっしゃってました。タクシーに乗っても「運転手さん、ちょっとメルアド教えて! 私が原発情報たくさん送ったげるから! 今どきテレビ新聞だけやったらあかんよ!」という積極性。自分で情報を知って考えて集めてそれを発信する、といった点では、すごいメディア人間だと思います。

地方だから会見に行けないし、忙しいからそんな暇ない、という考えではもったいない。今、こうやってマガジン9をネットで読んで頂いてるでしょ?
会見はネット動画で見れるし、資料、情報もネット上のを調べるだけで大変な量です。それが大変だから、と既存メディアに任せておいて、無条件に受け取るだけだったから、こんなことになっちゃったんだと思う。
忙しいから、と運動しなかったら肥満や成人病になっちゃうように、忙しいから、と情報のトレーニング、メディアをやらなかったら、何か恐ろしい結果が待ってるような気がします。
今、ネットとテレビ新聞の情報の乖離にいちはやく気付いた方々は、次は、自らがメディアになる番だと思うのです。

大切な方に、家族に、友達に、不特定多数に発信する。原発のことはほんと難しいけどね! 私も3月4月はどんどん知り合いを失くしたし、疎遠になったし、親とも毎日凄いケンカしたし。でもさー、人の縁を切る原発なんておかしくない? けど、あきらめず、怒らず、丁寧に原発のことを話し続けていきました。感情的にならず、事実を調べて、伝えていくだけ。だって、いっぱい調べて考えた本当のことなんだもん、そんなスタンス。今、思ったけど、自分が正しい、と思ったことを、くじけず発信し続けるのも凄いトレーニング!
『いまメディアと市民はどう動くべきか』の討論会では、記者クラブやらいろいろ時間がかかる、組織を変えるのは大変、みたいなことをしきりにおっしゃってたけど、私たちが一瞬で変われば、案外、世の中、今の状況は一瞬で変わるのかもしれません。
なぜなら、世の中のことを全く知らなかった私たちが短期間でどんどん変わったからです(震災前の私たちに、このアホウ! 物知らずめ! と言いたい)。

というわけで、プルト君情報のような、怖いニュースが溢れる世の中ですが、まぁもう一瞬で状況を変える方法を思いついたので、少し気が楽になりましたとさ。



【今週の針金】
夏の夜空に線量花火が上がりましたよ!



【緊急ニュース】
いわき市の4歳児が35mSV被曝について。

8月11日の朝のNHKのニュースで、3月の小児甲状腺サーベイで福島県のいわき市の4歳児が35mSVの被曝、そしてその情報が安全委員会のホームページから削除、という情報が流れました。「個人を特定できる可能性がある」ということで削除されていたのです。(NHKニュース「子どもの被ばく検査結果 削除」)

その情報は私も以前から持っていて、ある方が住所入りの文書を送ってくださったのですが、問題はその住所。
いわき市の、北部では無いのです。

小児甲状腺サーベイの件は安全委員会に、以前からずっと聞いていました。そして、甲状腺の等価線量のスクリーニングレベルは0.2μSV/hで、検査した子供たちの中での最高値は0.1μSV/hだと聞きました。
そのお子さまがこのいわき市の子供で、そして4歳児だったため、全身に受けた預託線量を換算すると35mSVという計算になったというわけです。
ちなみにその他の子供たち、飯舘や川俣の子供たちは0.04μSV/h以下。

なぜ、いわき市で最高値が出たのでしょうか? 検査日時が飯舘や川俣のほうが数日遅かったからでしょうか? (甲状腺にたまりやすいヨウ素は半減期が8日と早いから?)
飯舘や川俣は空間線量が高すぎて、バックグラウンドが高すぎて、正確な測定ができなかったという可能性は無いでしょうか?
いわき市の北部では高い濃度で放射線汚染されましたが、なぜ、いわき市北部でないこの4歳児が最高値だったのでしょうか? 食べ物による内部被曝? 被曝しやすい特別な行動をしていた?
そもそも、いわき市北部でないこの4歳児が小児甲状腺サーベイにピックアップされた理由は? 高い値が出そうな、被曝してそうな危険性があったから?

この数々の疑問に安全委員会は満足な回答をくださいません。そして、この情報が削除され、無かったことになってしまいました。
何より、35mSV被曝したとされるこの4歳児に、この事実がまだ伝えられてないこと、お母さまはご存知無いことが一番の大問題だと思います。
小児甲状腺サーベイの結果を伝える説明会は8月から、とのことでしたが、まだ日取りも決まらないということで、通知も一切無いのです。

このNHKのニュース、いわき市の4歳児が35mSV被曝のニュースの裏に これだけの疑問と問題があることをお伝えしたくて、取り急ぎ書きました。

<マガジン9>

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おしどりマコおしどりマコ プロフィール: アコーディオンと針金の『おしどり』吉本所属の芸人です☆シャンソンと猫を愛しています。相方、ケンパルとは死んでもまた巡りあって仲良くなるでしょう。 http://oshidori-mako.laff.jp/

投稿日: 2011年8月 14日. 投稿カテゴリー: FEATURE, おしどりマコ, メディア問題, 最新ニュース.
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3 コメント


大山弘一 • 2年前
南相馬市議 大山弘一 はじめまして 兵站基地、南相馬で土壌調査を2ヶ月以上訴え続けています。
こちらに記者さんが居れば お話がしたいです。今日は市長から公開質問状2件をとりました。

私の主張は http://www.youtube.com/v/CH-zqp4CuW0&hl=en_US&fs=1&

です。よろしくお願いいたします。実名顔だしで ルースチェンジをしていきます。


tatsmaki • 2年前
自立的で理性的な情報活動に連帯を表して、伝えること:
(1)米国でも、米人口の3/4が住んでる48の老朽原発は、配管腐食から放射性トリチウムを垂れ流し続けている。生存の脅威が増大している。さらにネブラスカ州ではミズーリ川の大氾濫で堤防が決壊し、Fort Calhoun原発とCooper原発が浸水して、放射性セシウム136が流出している。当局は非常事態宣言を出して避難行動中だ。American Fukushima Daiichiと言われている。だが米マスゴミは報道をストップして情報を隠蔽している。オバマと結託だな。米国のナチ化だ。ネットだけが真実を伝えている。http://gold.ap.teacup.com/tatsmaki/84.html
その上、1億km2以上のCorn Belt (トウモロコシ栽培地帯)が洪水で浸水して、放射線被曝が拡大している。1200万tの食用と飼料用の米トウモロコシ輸入は今後危険になってきた。
(2)米国人口の25%=7718万人の精神病者は 拡大中の放射線破局・迫るデフォルト・4500万人の貧困深化に直面している
American Medical Association (AMA)米国医学協会の発表によれば、米国民の25%が精神病者、精神障害を患っている人である(Newsland.ru 2011.8.13)。人口3億1180万人(2010.7現在)の25%=7795万人が精神病者である。通常、ジャーナリスト、医師、弁護士、検事、裁判官その他の専門家らは、このレッテルを貼っている。精神病者らの振舞いは一般的に認められた基準からはみ出している(ニューヨークの最近数ヵ月の例では、マクシム・ヘルマン、レヴィー・アーロン、ニコライ・ラコシその他多数)。
 精神医学の進歩にも拘らず、今日迄あれこれの人々に責任能力がない/あることの100%立証は不可能状態だ。精神医学の研究は70年前と同じレベルにある。基準に合わない行動する各米国人は今日、精神医学者ハービー・クレクリーが早くも1941年に行った定義に入れることが出来る‐「しばしば外見上は魅力的だが、内面的には利己的で頼りなく、嘘つきで無責任な人々。彼らは無分別な振舞いが特徴で、自分の誤りに余り学ばない。マジで、状況次第で彼らにはどんなことでも予想できる。万事問題は、彼らに何をすべきか:監獄に座らせるか、精神病クリニックへ送るか、または自由にさせるか?ということにある」と。ベトナム侵略戦争帰りやイラク侵略戦争帰り、アフガン占領軍帰りの復員軍人らの多くが精神病者になっていて、常時事件を起こしている。911の自作自演を強行したブッシュやチェイニーらも同類だろう。
 クレクリーの設問にたいする一意的で正しい回答は、これまでのところない。今日各人の近くに野放し状態になっているのは、巨大な量の精神病者らだ。一方では彼らは犯罪をやっていないが、他方では、彼らの不気味な振舞いは恐怖、不安とパニックを起こしている。
 格下げ景気後退後本格的なデフォルトが迫っており、4500万人の貧困者がフード・スタンプ(無料食券)支給制限/停止の危機と貧困の深化に直面している。こうした状況下で、上記7795万人の精神病者らを同援けるか、彼らはどう行動するのか、重大な問題を提起している。
http://gold.ap.teacup.com/tatsmaki/86.html


Aac67440 • 2年前
飯舘村のバックグラウンドは0.1マイクロシーベルト/時だったと測定した本人が、学会で報告してます。
 ↓
日本小児学会 4月17日
指定発言:福島県における小児甲状腺被ばく調査(5分)
 田代  聡(広島大学原爆放射線医科学研究所細胞修復制御研究分野)
 http://www.jpeds.or.jp/asx/jpe...
 http://www.jpeds.or.jp/touhoku...
この調査は信頼していません。


2013年9月20日金曜日

国際フリージャーナリスト大和和基の
Behind the Secret Report
コンスタンチン・ロガノフスキー/Konstantin Loganovski
ウクライナ医学アカデミー放射線医学研究センターのトップが明かす

これから子供たちに起きること
被曝は何をもやらすのか-
知能の低下、左脳に損傷
(週刊現代 2011年7月16日・23日合併号)


被曝によって、がんや白血病に罹るリスクが増すといわれる。では脳にはどんな影響があるのか。チェルノブイリ事故が起きたウクライナで、15年間調べ続けてきた研究者に聞いた。


被曝した子供たちには言語能力、分析能力の低下が見られた

「残念なことですが、チェルノブイリ原発事故によって住民や作業員に起きたことは同じように福島でも起きると、私は思います」

ウクライナ医学アカデミー放射線医学研究センター(キエフ市)のコンスタンチン・ロガノフスキー氏はこう話す。氏が所属する放射線医学研究センターは、1986年4月26日にソ連(現ウクライナ)で発生したチェルノブイリ原発事故で放出された放射性物質が人体にどのような影響を与えるかを調べるために、同年10月につくられた施設だ。200人の医師、1500人のスタッフがおり、ベッド数は534床ある。チェルノブイリ事故の人体への影響に関して研究している組織や機関は多数あるがここは最大規模だという。ロガノフスキー氏は、このセンターの精神神経学部門のトップを務める人物である。氏はこれまでどんな研究をしてきたのか。

「私がテーマにしているのは、チェルノブイリ事故によって放出された放射線が及ぼす中枢神経への影響と、被曝者のストレス、PTSD(心的外傷後ストレス渉障害)などです。対象としているのは原発作業員、避難民、汚染地域の住民などで、とくに力を入れているのは、事故当時に胎児だったケース。いま23歳から25歳となっていますが、彼らが5~6歳の頃から私はずっと追跡調査をしています」


あのときお腹の中にいた子たち

ロガノフスキー氏はチェルノブイリ原発が事故を起こしたとき、まだ医学部の4年生だったが、卒業後、このセンターに就職して、以来25年間、研究を続けている。氏の妻もここで小児科医を務めていて子供の被曝について調べているという。

氏のオフィスの壁面にはチェルノブイリ原発事故の写真が貼り付けてあるそれを指差しながら氏はここと福島の類似点を説明する。

「いまチェルノブイリ原発では放射性物質を完全に封じ込めるための工事が新たに進められています。石棺化した4号炉をさらにドームで覆ってしまうというものです。これを担当しているのはフランスの会社ですが、私はここで働いている作業員の医学面のケアもしています。

チェルノブイリで起きたことと福島であったことはよく似ている。事故後、最初にヨウ素が放出され、その後セシウムやストロンチウムが検出されるという流れもまったく同じですから。違いは福島には海があって、ここには河しかなかったことぐらいでしょう。したがってチェルノブイリ事故の後、住民や作業員に起きたことを見ていけば、これから福島でどういうことがあるか、わかるはずなのです」

日本でいま最も心配されているのは、胎児や子供たちの健康への影響だろう。それについて、ロガノフスキー氏が解説する。

「チェルノブイリは、広島に落とされた原爆のケースに比べれば被曝線量は低い。しかし深刻な内部被曝の被害者は多数います。甲状腺がんや神経系の病気の増加や、言語能力、分析能力の低下も見られました」

これら能力には左脳の関わりが深い。氏はその機能低下の原因について、次のように分析している。
「言語能力には脳の2つの部位が関係しています。ブローカ野とウェルニッケ野です。いずれも左脳にあります。脳の中でも最も重要な部位の一つといえるでしょう。私はここが損傷しているのではないかと考えています」


女性のほうが放射能の影響を受けやすい

ロガノフスキー氏らの研究チームが11歳から13歳までの被曝した子供たち100人を被曝していない子供たち50人と比較したところ、とくに左脳に変化が生じていることがわかった。氏は「母親の胎内における被曝体験が精神疾患を引き起こしたり、認知能力の低下をもたらしたりする」と述べ、脳波の変化と知能の低下も見られたと指摘する。

「被曝していないグループの知能指数の平均が116に対して、被曝したグループは107。つまり10程度ぐらいの差がありました。私の妻もrural-urban(地方・都会)効果を加味した調査、つまり地方と都会の教育格差を考慮した形の調査を実施しましたが、結果は同じで被曝者のほうが同程度低かったのです」

つい先日もロガノフスキー氏はノルウェーに出張してオスロ大学の責任者に被曝と知能の関係に関する研究の成果を聞いてきたばかりだという。

「ノルウェーは旧ソ連の国々を除くとチェルノブイリ事故の被害を最も受けた国です。この研究結果でも胎内で被曝した成人グループの言語能力は被曝していないグループに比べ低いと指摘していました」

胎児に関する研究でもう一つ気になるのは統合失調症をテーマにしたものだと、氏は話す。

「長崎大学医学部の中根充文名誉教授によると、原爆生存者の中に統合失調症の患者が増えており、胎児のときに被曝した人の中でもやはり患者が増えているという。ただ中根さんはこの病と被曝が関係あるという証拠がまだないと話していました。1994年のことです。統合失調症は左脳と関連があるといわれており、私たちも長崎大のものと同じような内容のデータを持っています」

ウクライナだけで20万人いろというチェルノブイリ事故の処理に当たった作業員たちの中にも、精神を病む人が出ていると、ロガノフスキー氏は言う。

「精神障害者は少なくありません。そのなかにはうつ病、PTSDが含まれています」

氏のチームの調査によって、自殺に走る作業員が多いことも判明した。

「私たちはエストニアの作業員を追跡調査しましたが、亡くなった作業員のうち20%が自殺でした。ただエストニアはとくに自殺は悪いことだとされている国なので、自殺した人間も心臓麻痺として処理されることがあり、実数はもっと多いのかもしれません」

精神的な病に陥るのは何も作業員に限ったことではない。京都大学原子炉実験所の今中哲二助教が編纂した『チェルノブイリ事故による放射能災害』によると、ベラルーシの専門化が調べた、同国の避難住民の精神障害罹患率は全住民のそれの2.06倍だった。また、放射能汚染地域の子供の精神障害罹患率は汚染されていない地域の子供の2倍だったという。

ロガノフスキー氏は被曝によって白血病やがんの患者が増えるだけでなく、脳など中枢神経もダメージを受けると考えているのだ。それは15年にわたる様々な調査・研究の成果でもある。

その他にどんな影響が人体にあるのだろうか。氏は様々な病名を挙げ続けた。

「作業員に関して言えば圧倒的に多いのはアテローム性動脈硬化症です。がんも多いのですが、心臓病や、脳卒中に代表される脳血管の病気も増えています。白内障も多い。目の血管は放射線のターゲットになりやすいからです」

さらに氏は遺伝的な影響もあるのではないかと考えている。

「チェルノブイリ事故の後、その影響でドイツやフィンランドでダウン症の子供が増えたという報告がありました。しかし、IAEA(国際原子力機関)やWHO(世界保健期間)はその研究に信憑性があると認めていません。ただ、私たち専門家の間ではなんらかの遺伝的な影響があると考えられています。小児科医である私の妻はチェルノブイリ事故で被曝した人々の子供や孫を調べましたが、事故の影響を受けていない子供と比較すると、はるかに健康状態が悪いことがわかりました。つまり被曝の影響は2代目、3代目、つまり子供やその子供にも出る可能性があるということです」

放射線の影響についてもっとはっきりしていることがある。それは「性差」で、氏によれば、「女性のほうが放射線の影響を受けやすいのだ」という。

「それは間違いありません。うつ病、内分泌機能の不全は女性のほうがずっと多い。チェルノブイリには女性の作業員がいたが、私はそういう点からいっても女性はそういう場で作業をやるべきではないと思っています」


低線量でも浴びれば健康を害する

では、これから福島や日本でどんなことが起こると予想できるのか。ロガノフスキー氏は慎重に言葉を選びながら、こう話した。

「女性に関しては今後、乳がんが増えるでしょう。肺がんなどの他のがんの患者も多くなると思います。作業員では白血病になる人が増加することになるでしょう。ただ病気によって、人によって発症の時期はまちまちです。たとえば白血病なら20年後というケースもありますが、甲状腺がんは5年後くらいでなることが多い」

脳や精神面、心理面ではどんな影響が出てくるのか。

「チェルノブイリの経験から言うと、まず津波、地震、身内の死などによるPTSDを発症する人が多数いるでしょう。放射能の影響を受けるのではないかという恐怖心から精神的に不安定になる人も出ます。アルコール依存症になったり、暴力的になったりする人もいるかもしれません」

ロガノフスキー氏は、実は福島第一原発事故直後に日本に援助の手を差し伸べようとしていた。

「私たちにはチェルノブイリでの経験があるし、たくさんのデータも持っているので、いろいろな面で協力できると思ったのです。そこで知り合いの医師たちを集めて、キエフの日本大使館に出向きましたが、門前払いされました。

チェルノブイリ事故が起きたとき、ソ連政府のアレンジによって、モスクワから心理学者や精神科医などからなる優秀なチームが避難所にやって来ました。彼らは地元ウクライナのスタッフと協力して被災者のケアに当たってくれたのです。福島ではそういうことがなされているのでしょうか。

ウクライナは裕福な国ではありませんが、チェルノブイリでの豊富な経験があります。私たちは今回、日本政府からお金をもらおうとして行動していたわけではありません。無償で協力しようとしただけなのです。拒否されるとは思わなかったので、とてもショックでした。

ロガノフスキー氏は、日本政府の姿勢に対して不信感を持っている。それは援助を断られたからだけではない。

「当初、発表された福島原発から漏れた放射性物質の量は実際とは違っていました。国と国の交流に大事なことは正確な情報を公開することです」

では、日本政府が定めた「年間20ミリシーベルト、毎時3.8マイクロシーベルト」という被曝限度量については、どう考えているのか。

「一般人は年間1ミリシーベルト、原発関連で働いている作業員は20ミリシーベルトが適性だと思います。これが国際基準です」

つまり、日本政府の基準を鵜呑みにしては危ないと考えているのだ。さらにロガノフスキー氏は低線量の被曝でも健康被害はあると指摘する。

「値が低ければ急性放射線症にはなりませんが、がんに罹りやすくなるなど長期的な影響はあります。そういう意味では低線量被曝も危険です」

これが、ロガノフスキー氏が長年、行ってきた低線量被曝が健康を害するかどうかの研究の結論である。氏は「ノルウェーでも同じ結論を出した学者がいる」と話す。


子供はなるべく遠くへ逃げなさい

だとしたら、どうやって自分や家族を守っていけばよいのだろうか。とくに子供や妊婦はどうすればいいのか、ロガノフスキー氏にたずねた。

「まず最も大事なのは正確な線量の測定をすることでしょう。いま私が座っているところが安全でも2m離れたあなたが座っているところは危険かもしれないからです。福島や東京にもホットスポットがあるようですが、チェルノブイリでも同じです。原発を中心に円を描いても、その内側に安全なゾーンもあれば、外側に危険なゾーンもあります。だからこそ住んでいるところの線量をきちんと測る必要があるのです。

次に大事なことはクリーンな水と食べ物を口にすることです。日本政府が定めている基準より線量が低いからいいというのではなく、私は完全にクリーンなものだけを摂ることを勧めます。これはあくまでも内部被曝の問題だからです。一度、体内に入ってからでは遅すぎます」

そして、氏は政府や東電にも専門家の立場から注文をつける。

「被災者や国民への精神的なサポートをきちんとやることが大切です。人間は不安の中で生活すると脳や精神面に悪い影響が出ます。それは放射線を浴びる以上によくないことかもしれません。そんな不安を軽減するためには正確な情報が必要です。日本政府や東電は情報を隠蔽したり、ウソの情報を流したりしたといわれますが、それは絶対にやってはいけません」

ロガノフスキー氏は、私たちに最後にこうアドバイスした。

「子供はとくに放射線の影響を受けやすいので、本当は海外に出るのがいいと思いますが、現実にはみななかなかできないでしょう。だからせめて、できるかぎり線量の高いところから離れて暮らすよう心がけてください」


2013年9月11日水曜日

いまさら聞けない、α線、β線、γ線の違いと内部被曝の評価について

なぜ、日本政府や原発推進派がいう内部被曝の危険性が過小評価であるか?

次の、Q-Aを読めば容易に理解できると思います。α線とβ線は放射性物質の近傍の細胞組織に集中的に大きなエネルギーを与えるため、放射性物質が体内に入った場合の影響は、γ線より、α、β線の方がはるかに大きなダメージとなるのに、そのような影響を無視して、体細胞全体で平均化されるように評価が行われているからです。

(ジーエフソリューションズ有限会社のサイト資料)

[Q&A] 外部被曝と内部被曝でγ線とα線の危険度が逆になるのはなぜ?

【質問】
外部被曝を防ぐための遮蔽は、α線は紙一枚、β線は数mmのアルミ板で防げますが、γ線は10cmの鉛板が必要と聞きました。ですので、γ線に注意しなければいけないというのは理解できるのですが、内部被曝では、α線が一番危険で、次にβ線、そしてγ線の順になるということです。
どうして、外部被曝と内部被曝では、危険性の順序が逆になるのでしょうか?
【回答】
ご質問のように、外部被曝から体を守るためには十分な遮蔽をすれば良いわけですが、遮蔽というのは、放射線をはね返しているのではなく、遮蔽材は放射線を吸収しているのです。α線はたった1枚の紙でも吸収してしまえるわけですね。
次に内部被曝について考えてみましょう。
内部被曝というのは、食品を摂取したり、呼吸によって体内に取り込まれた放射線源からの影響が問題となります。もしα線源が体内に取り込まれると、紙一枚でも吸収してしまうわけですから、放射されるα線はほぼ全て人体が吸収してしまいます。その結果、遺伝子を構成するDNAの分子が損傷を受けたりする、これが内部被曝です。逆にγ線はほとんど人体で吸収されずに体外に突き抜けてゆきます。人体で吸収されにくいということは、人体が受ける影響も少ないという理屈です。
β線はその中間的な位置づけになりますが、β線しか出さないストロンチウム90という核種は、骨に吸収されるため体内に長く留まります。血液は、骨の中心にある骨髄という部分で作られるのですが、そのすぐそばで長期にわたって放射線を出し続けるため、血液のがんである白血病や骨髄腫などの原因となる、危険性の高い核種といえるでしょう。
除染作業などを行っている時は、外部被曝を避けるのは当然のことですが、いったん放射性物質が体内に入ると、内部被曝の危険に曝されることになります。
したがって、放射性物質を取り込まないよう、マスクをきちんとつけ、除染作業中は飲食はしない、等の注意が必要となります。

2013年8月5日月曜日

胎内被爆者の身体的・精神的発育と成長 (放射線影響研究所)

胎内被爆者の身体的・精神的発育と成長

被爆に関連した小頭症および知的障害の発生増加は、1950年代後半に既に明らかにされていた。線量が0.005 Gy未満と推定された胎内被爆者においては、1,068人中9人(0.8%)に重度の知的障害が見いだされたのに対し、線量が0.005 Gy以上と推定された胎内被爆者においては、476人中21人(4.4%)が重度の知的障害と診断された。この重度知的障害が発生する確率は、被曝線量および被爆時の胎齢(特に発達の著しい段階)と強い関係がある。知的障害の過剰発生は、受胎後8-15週で被爆した人に特に顕著であり、受胎後16-25週で被爆した人ではそれよりも少なかった。一方、受胎後0-7週、または26-40週で被爆した人では全く見られなかった(図1)。また、重度の知的障害に至らない場合でも、受胎後8-25週で被爆した人に、線量の増加に伴う学業成績とIQ指数の低下が認められ(図2)、発作性疾患の発生増加も明らかになった。


図1. 胎内被爆者における被曝線量と胎内週齢別の重度知的障害




図2. 胎内被爆者における子宮線量(DS86)および胎内週齢別平均IQ指数と95%信頼限界

6人の重度知的障害者については脳の磁気共鳴画像診断が行われており、受胎後3カ月目から4カ月目に被曝すると、脳の構造に明らかな異常が引き起こされることが示唆されている。小児期被爆者と同様、毎年行われた胎内被爆者の身体測定でも、高線量被曝群において成人時(18歳)の身長、体重の全体的な減少が観察されている。この場合には、性や被爆時の胎児の週齢は関係がない。
このテーマについての参考文献
Nakashima E: Relationship of five anthropometric measurements at age 18 to radiation dose among atomic-bomb survivors exposed in utero. Radiation Research 1994, 138:121-6
Otake M, Schull WJ, Yoshimaru H: Brain damage among the prenatally exposed. Journal of Radiation Research (Tokyo) 1991; 32(Suppl):249-64. (A review of 45 years' study of Hiroshima and Nagasaki atomic-bomb survivors)
Otake M, Yoshimaru H, Schull WJ: Prenatal exposure to atomic radiation and brain damage. Congenital Abnormalities 1989; 29:309-20.

2013年7月30日火曜日

 体内にセシウム 心臓疾患まねく  「汚染食品食べない努力を」



バンダジェフスキー博士取材記事


ユーリ・バンダジェフスキー博士 病理解剖学者


博士は「日本の医師は原発事故との関係を否定するのではなく、誠実に対応すべきだ」と述べ、「チェルノブイリよりペースが非常に早く、深刻な事態だ」との認識を示した。


「東京新聞」掲載記事




2013年7月29日月曜日

バンダジェフスキー博士 時事通信の取材で東京の被曝問題に触れる

2013年7月講演のため来日したバンダジェフスキー博士は、時事通信の取材に答え、東京の被爆問題に触れた。

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被ばく研究、日本も参加を=チェルノブイリ調査の博士
ユーリ・バンダジェフスキー博士 病理解剖学者
 1986年に起きたチェルノブイリ原発事故で、住民の内部被ばくを調査したベラルーシの病理解剖学者ユーリ・バンダジェフスキー博士(56)が7月に来日し、時事通信社の取材に応じた。博士は同原発のあるウクライナを拠点に、放射性物質に汚染された土地で健康を維持しながら生活するにはどうすればいいか、新たな研究を進めている。博士は「東京電力福島第1原発事故で苦しむ日本の研究者らは、ぜひこの研究に参加して成果を役立ててほしい」と呼び掛けた。
 博士はチェルノブイリ事故で深刻な影響を受けたベラルーシ・ゴメリで、死亡した住民を病理解剖し、放射性セシウム137が心臓疾患に及ぼす影響などを突き止めたことで知られる。新たな研究は欧州連合(EU)から約300万ユーロの寄付を受け、フランスやドイツなどの医師や研究者らが参加。チェルノブイリから南に約50キロのウクライナ・イワンコフ地区で7000人の子どもを含む住民の健康調査と、食品の放射性物質濃度の測定などを実施する。博士は「内部被ばくしないための施策を進め、住民の健康を守りたい」と意気込む。
 福島原発事故後の日本の現状について、博士は「(政府や東電から)重要な情報が公表されていない」と批判。福島県をはじめ、東京を含む東北・関東地方を中心に広範に放射性物質が飛散したと指摘し、「福島以外でも住民の健康調査を徹底し、内部被ばくを避けるため食品のモニタリング検査をさらに強化すべきだ」と強調した。
 福島県の県民健康管理調査では、事故当時18歳以下の子ども12人が甲状腺がんと診断されたが、県の検討委員会は事故との関連を否定している。博士は「日本の医師は原発事故との関係を否定するのではなく、誠実に対応すべきだ」と述べ、「チェルノブイリよりペースが非常に早く、深刻な事態だ」との認識を示した。

引用元:時事通信(2013/07/28-14:32)
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2013年7月26日金曜日

英紙に原発事故当初の実証データ発表 




英紙に原発事故当初の実証データ発表(2013/07/26 22:04)

 東京電力福島第1原発事故が発生した直後に福島、宮城両県内で大気や土壌を測定した弘前大学被ばく医療総合研究所の床次眞司教授(48)=放射線防護学=らの研究グループの論文が26日、英科学電子雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

 論文では、原発の南側と北西側の放射性プルーム(雲のような塊)で、ヨウ素とセシウムの比率が異なることを指摘。併せて「ヨウ素吸入による被ばくはゼロではないが、人体に影響が出るレベルではない」としている。

 床次教授は取材に「原発事故当初の実証データを示すことで、初期被ばくの実態解明や、シミュレーション研究の精度向上につながるはずだ」と話している。

 研究グループは2011年3月17~19日、福島県いわき市や川俣町など同県内4市町の4地点で、大気中に浮遊している放射性物質を採取。宮城県を含む9市町の11地点では、土壌や植物、河川水を調べた。

 解析の結果、セシウム137を1とした場合、いわき市で検出されたヨウ素131は50~60程度。平均6~9程度だった他の地点に比べ、ヨウ素の割合が高かった。

 研究グループは「原発の北西側に流れた放射性プルームと、南側に広がったものとは異なる組成だ」と結論付ける一方、「甲状腺被ばくへの影響は極めて少ない」とした。

    (松倉宏樹)





Activity concentrations of environmental samples collected in Fukushima Prefecture immediately after the Fukushima nuclear accident

Scientific Reports
 
3,
 
Article number:
 
2283
 
doi:10.1038/srep02283
Received
 
Accepted
 
Published
 
Radionuclide concentrations in environmental samples such as surface soils, plants and water were evaluated by high purity germanium detector measurements. The contribution rate of short half-life radionuclides such as 132I to the exposure dose to residents was discussed from the measured values. The highest values of the 131I/137Cs activity ratio ranged from 49 to 70 in the environmental samples collected at Iwaki City which is located to the south of the F1-NPS. On the other hand, the 132I/131I activity ratio in the same environmental samples had the lowest values, ranging from 0.01 to 0.02. By assuming that the 132I/131I activity ratio in the atmosphere was equal to the ratio in the environmental samples, the percent contribution to the thyroid equivalent dose by 132I was estimated to be less than 2%. Moreover, the contribution to the thyroid exposure by132I might be negligible if 132I contamination was restricted to Iwaki City.

Introduction




On March 11, 2011, the power supplies for the cooling systems in the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station (F1-NPS) were lost due to tsunami damage following the magnitude 9.0 Great East Japan earthquake12. Loss of cooling functions led to hydrogen explosions in three reactor units in the F1-NPS and artificial radionuclides such as radioiodine and radiocesium were released from the reactor buildings. These radionuclides have been detected around the world34567. The most contaminated area in Fukushima Prefecture has been observed to the northwest from the F1-NPS8.
On March 12, the Japanese Government had ordered the evacuation of residents within a 20-km radius area from the F1-NPS. A screening survey of radionuclide contamination of evacuees was carried out based on the evacuation decision. A first team of radiological professionals from Hirosaki University carried out the screening survey from March 15 to 19, 2011 at evacuation shelters and public facilities in Fukushima Prefecture9. The team had two purposes: to carry out the screening survey for evacuees and to evaluate ambient dose rate and activity concentrations. In such a nuclear power station accident with large releases of radioactive contaminates from the reactor containment, special attention must be paid to internal exposure to the thyroid by inhalation of released 131I and 132I. 131I and 132I have half-lives of 8 days and 2.3 hours, respectively, and therefore it is necessary to make air-borne activity measurements of these radionuclides quickly. Local health authorities measured the dose rate in the thyroid of 1,149 children under the age of 15 by 1-inch × 1-inch NaI(Tl) scintillation survey meter from March 24 to 30, 201110. Tokonami et al.11measured the thyroid doses for 62 evacuees (including infants) using a 3-inch × 3-inch NaI(Tl) scintillation spectrometer and estimated the thyroid equivalent doses of all of them were below 50 mSv. However, contributions to the thyroid equivalent dose of 132I and 132Te as short half-life radionuclides were not considered. Balanov et al.12 determined the average percent contribution of short half-life radionuclides to thyroid dose of residents in Chernobyl was about 30%.
The authors collected environmental samples such as surface soils, leaves and water immediately after the accident. In this study, radionuclide concentrations in these environmental samples were evaluated, and the percent contribution of short half-life radionuclides to the exposure dose to residents was discussed. On the other hand, air-borne radionuclide concentrations provide important information on the estimation of internal dose due to inhalation in nuclear disasters. In such an emergency, a simple technique to measure air-borne radionuclide concentrations without an AC power supply is needed. Immediately after the accident, radioactive aerosol sampling was also carried out using a glass fiber filter and a battery-powered pump at several locations in Fukushima Prefecture. Furthermore, the inhalation exposure from radioactive aerosols for residents in a measurement period was also discussed.

Results




Ambient dose rate at each measurement site

Ambient dose rate at each measurement site is shown in Table 1 . Ambient dose rates ranged from 0.414 to 9.70 μGy h−1. The highest ambient dose rate of 9.70 μGy h−1 was observed at Koriyama City (KO-2), located to the west of F1-NPS, on March 17, 2011. Ambient dose rate at Iwaki City (IW-2), located to the south of F1-NPS, had the lowest value of 0.414 μGy h−1 on March 18, 2011. As previously reported8, ambient dose rates in the northwest and west directions such as Kawamata Town (KA), Fukushima City (FU) and Koriyama City (KO) were observed to have higher values ranging from 4.50 to 9.70 μGy h−1. However, the ambient dose rate measured for a fourth floor balcony in Fukushima City had the lowest value of 0.252 μGy h−1.


Table 1: Summary of the sampling site locations, date and type of samples

Air-borne radionuclide concentrations at four sampling sites

131I was detected at three sites (KO-1, FU and IW-2) as shown in Table 2 . Air-borne 131I aerosol concentration at Iwaki City was the highest, 10 ± 3 mBq m−3. On the other hand, air-borne concentrations of 134Cs and 137Cs at the fourth site, Kawamata Town, were the highest with values of 89 ± 23 and 66 ± 18 mBq m−3, respectively. The highest ambient dose rates of 131I, 134Cs and137Cs at Koriyama City were 2 ± 1, 6 ± 4 mBq m−3 and under the detection limit (ND), respectively.


Table 2: Radionuclide concentrations for samples collected on a glass fiber filter at four sampling sites

Radionuclide concentrations of environmental samples at each sampling site

132Te, 131I, 134Cs and 137Cs were detected in soil samples which were collected at all sampling sites as shown in Table 3 . The maximum values of these radionuclides in the soil samples were observed at Fukushima City (FU), and their respective values were 2.2 × 105, 1.5 × 105, 2.8 × 104and 2.9 × 104 Bq kg−1 wet. 129mTe, 136Cs and 132I were detected in soil samples which were collected at most of the sampling sites in Fukushima Prefecture. Maximum values of these radionuclides (and site ID) were 4.1 × 104 (FU), 9.2 × 103 (KO-2) and 3.3 × 104 Bq kg−1 wet (FU). Furthermore, 140La was also detected at several sampling sites and the maximum value (and site ID) was 1.8 × 104 Bq kg−1 wet (FU). 132Te,131I,134Cs, 136Cs and 137Cs were detected in the plant samples which were collected at all sampling sites as shown in Table 4 . Maximum values of these radionuclides (and site ID) were 4.1 × 105 (KO-1), 3.7 × 105 (IW-1), 1.5 × 105 (KO-1), 2.7 × 104(KO-1) and 1.6 × 105 Bq kg−1 wet (KO-1). 131I activity concentration in Iwaki City (IW) had the highest value. 129mTe and 132I were detected in the plant samples which were collected at most sampling sites in Fukushima Prefecture. Maximum values of these radionuclides (and site ID) were 6.6 × 104 (KO-1) and 5.8 × 104 Bq kg−1 wet (KO-2). Furthermore, 140La was also detected at several sampling sites and the maximum value (and site ID) was 4.8 × 104 Bq kg−1 wet (KO-2).132Te, 131I, 134Cs, 137Cs, 136Cs and 132I were detected from some water samples as summarized in Table 5 . Maximum values of these radionuclides (and site ID) were 1.8 × 103 (AI-SN), 1.3 × 105(FU-RI), 6.8 × 102 (AI-SN), 8.5 × 102 (AI-SN), 1.4 × 102 (AI-SN) and 2.4 × 102 Bq L−1 (AI-SN). A maximum value was observed in a snow sample collected at Aizuwakamatsu City, which is located approximately 96 km from the F1-NPS. On the other hand, the activity concentrations of 129mTe and 140La were below detection limits.


Table 3: Radionuclide concentrations for soil samples


Table 4: Radionuclide concentrations for plant samples


Table 5: Radionuclide concentrations for water samples

Discussion




Radon decay products were collected more than 99% on the 1st stage as the result of performance test of the filter sampling system in the radon chamber of the National Institute of Radiological Sciences, Japan (NIRS). Moreover, radionuclide distributions on the glass fiber filter obtained by the imaging plate measurements seemed to be homogeneous. Therefore, the simple filter sampling system used for this study was an effective technique for the collection of airborne radionuclide in an emergency situation. The airborne 131I activity concentration at Iwaki City was observed as the highest value of 10 mBq m−3 on March 18, 2011. According to the estimation of thyroid equivalent dose for an infant by SPEEDI (System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information), high equivalent doses were shown not only in the northwest direction from F1-NPS but also in the south direction such as along the coast in Iwaki City13. According to the simulation results by Katata et al.14, a radioactive plume including 131I was released in the south direction from F1-NPS in the morning on March 15, and it reached Iwaki City. No rainfall was observed around Iwaki City (Yamada monitoring station) on March 15 according to meteorological observation data of the Japan Meteorological Agency15. Rainfall of 0.5–2.0 mm was observed at Iwaki City from 2 PM to 4 PM on March 16, and no rainfall was observed until 7 AM on March 2115. This fact suggested that the contamination in Iwaki City was dry deposition. The maximum values of thyroid equivalent dose for residents in Namie Town were estimated to be 33 mSv according to Tokonamiet al.11. Moreover, they estimated the atmospheric 131I activity concentration on March 15 was 23 kBq m−3. This estimated value was the 131I activity concentration of particulate and gaseous forms. According to Momoshima et al.16, the 131I collected on activated charcoal accounted for 30 to 67% of the total 131I. 131I activity concentration was corrected to the value of March 15, 2011 for the physical half-life, and it was evaluated as 13 mBq m−3131I activity concentration as gaseous forms was estimated to be 30 mBq m−3, assuming that 131I gaseous forms were 70% of the total amount. Moreover, according to the simulation results by Morino et al.17, all the species in the radioactive plume from F1-NPS were released toward the Pacific Ocean during the period from March 17 to 19. This fact might indicate the internal exposure by inhalation of 131I at Iwaki City during the period from March 17 to March 19, 2011 was negligible.
Radionuclide concentrations in the environmental samples collected at Fukushima City and Koriyama City were higher than those for samples collected in other sites ( Table 2 ). Radionuclide concentrations of soil samples collected at Fukushima City on March 22 were reported by Taira et al.18. Although 132Te, 132I and 140La were not detected, activity concentrations of other radionuclides in that report were similar values to the present results. According to the simulation results by Katata et al.14, the radioactive plume including 131I was released to the northwest direction from F1-NPS in the evening on March 15, and it reached Fukushima City and Koriyama City. Katata et al. also reported that the radioactive contamination by wet deposition (rainfall) was observed around these areas in the evening on March 15. Activity ratio of each radionuclide based on 137Cs activity concentration is shown in Table 6 and Table 7 . The obtained radionuclide concentrations were corrected to the value of March 15, 2011 for each physical half-life. Since the number of detected radionuclides in water samples was small, only the activity ratio results for soil and plant samples are shown in this table. Tagami et al.19 reported the average value of the134Cs/137Cs activity ratio of soil samples which were collected 20 km south of F1-NPS was 0.9. Moreover, 134Cs/137Cs activity ratios of tea leaves (collected 300 km southwest from F1-NPS) and camellia leaves (collected 220 km south from F1-NPS) were also reported to be 0.98 ± 0.09 and 0.92 ± 0.0520. In this study, the average values (range) of the 134Cs/137Cs activity ratio of all soil and plant samples were 1.0 (0.89–1.1) and 1.0 (0.93–1.0), respectively. These values were similar to the previous study1920. Average values (range) of 131I/137Cs activity ratio of all soil and plant samples were 16.4 (2.9–54) and 16.5 (0.85–70), respectively. Average values (range) of 131I/137Cs activity ratio of soil and plant samples at Iwaki City were 51 (49 and 54) and 57 (43 and 70), respectively. On the other hand, average values of 131I/137Cs activity ratio of soil and plant samples excluding Iwaki City were 8.7 and 6.4, respectively. These results suggested that the generation sources of radioactive plume which was released on March 15, 2011 to each area differed.


Table 6: Activity ratio in soil samples of seven radionuclides to 137Cs and the 132I/131I activity ratio


Table 7: Activity ratio in plant samples of seven radionuclides to 137Cs and the 132I/131I activity ratio
Average values (range) of 132I/131I activity ratio of all soil and plant samples were 0.09 (0.02–0.32) and 0.19 (0.01–0.59), respectively ( Table 6 and Table 7 ). Especially, 132I/131I activity ratio of soil and plant samples at Iwaki City had the lowest values, and they were 0.02 and 0.01, respectively. The percent contribution to the thyroid equivalent dose of 132I was not considered in the report by Tokonami et al11. According to ICRP Publication 72, dose coefficients of 131I and 132I to an adult are 2.2 × 10−8 and 2.9 × 10−10 (Sv/Bq), respectively21. If it was assumed that the 132I/131I activity ratio in the atmosphere was equal to the ratio in the environmental samples, the percent contribution to the thyroid equivalent dose by 132I was estimated to be less than 2%. Moreover, the contribution by 132I to the thyroid exposure might be negligible (less than 0.03%) if 132I was restricted to Iwaki City. However, if 132Te is taken into the body, 132I will be generated by radioactive decay of 132Te, and the generated 132I will accumulate in the thyroid12. Thus, it will be necessary to examine this process in the human body.
The authors have already reported on the thyroid equivalent dose for residents who lived in the northwest direction from F1-NPS11. Although the local health authorities were reported on the screening survey of the thyroid dose in Iwaki City which was contaminated by 131I at the same level as the northwest region, no detailed examination in this area was carried out by the Japanese government. Furthermore, since the residents were not evacuated from Iwaki City, many children who lived in this city might have been exposed to radioiodine. Therefore, it is important to clarify the thyroid equivalent dose for children who lived in a south direction from F1-NPS (especially coastal areas) immediately after the accident, and it is also important to continue to make ultrasound examinations of the thyroid for residents.

Methods




Environmental sampling

Environmental sampling sites in Fukushima Prefecture are shown in Fig. 1 . This figure was made using the Generic Mapping Tools (GMT) created in 1988 by Wessel and Smith22. The types of environmental samples were summarized in Table 1 . The sampling sites were selected after considering direction and distance from the F1-NPS. Moreover, the environmental sampling sites were located at evacuation shelters and public facilities. The distance between F1-NPS and each sampling site was about 44–96 km. A 1 kg soil sample from 5 cm below the surface was collected at each sampling site. Moreover, a plant sample was also collected at each soil sampling site. Plant species are summarized in Table 1 . Rain water, river water and snow were collected at some sampling sites. Ambient radioactive aerosols were collected by a two-stage sampling technique with glass fiber filters (Whatman GF/F, ϕ = 47 mm) and a battery-powered pump (MP-Σ300, Sibata Scientific Technology Ltd.). The sampling flow rate was set to 2.0 L min−1 at each sampling site. The sampling time and total sampling volume are given in Table 1 . The weather at each site was fair during the period from March 17 to 19.


Figure 1: The location of the environmental sampling points.
The location of the environmental sampling points.
Sampling sites in Fukushima Prefecture were selected after considering their direction and distance from F1-NPS.

Measurement of ambient dose rate

In-situ gamma-ray spectra at several sampling sites for the estimation of ambient dose rate were obtained using a 3-inch × 3-inch NaI(Tl) scintillation spectrometer (JSM-112, Hitachi-Aloka Co.). Measurements at every site were carried out 1 m above the uncovered soil surface. Measurements at Fukushima City (FU) were carried out not only outside but also on a balcony of a fourth floor building (the disaster countermeasures office). This balcony was made of concrete. Counting time was set to 300 s at every site. The obtained gamma-ray pulse height distributions were unfolded by a 60 × 60 response matrix for the evaluation of ambient dose rates23. This calculation software assumed that the fallout formed an infinite plane source on the ground.

Evaluation of radionuclide concentrations

Quick measurement is necessary for evaluation of the short half-life nuclide concentrations. Although gravel and roots were removed from the soil samples, a drying processing was not carried out for the environmental samples. The plant sample was cut about 1 square centimeter from a leaf. The water sample (100 mL) had several grams of NaCl added as a carrier for the evaluation of radionuclide concentration. Two filter samples were enclosed in a container. Every environmental sample was enclosed in a cylindrical polypropylene container of 48 mm × 55 mm. Radionuclide concentrations of each sample were measured with a high-purity germanium (HPGe) detector (GEM-100210, ORTEC). The measurement time was set at 600 s for the evaluations of short half-life radionuclides such as 131I, 132I and 132Te. For evaluation of long half-life radionuclides such as134Cs and 137Cs, measurement time was set at more than 16,000 s. The radionuclide concentrations in environmental samples excluding filter samples were corrected to the value on March 15, 2011 by each physical half-life. On the other hand, radionuclide concentrations of filter samples were corrected to the sampling date.

Evaluation of surface distribution of radioactive aerosols on the filter

The surface distribution of radioactive aerosols on the filter is also important due to the counting efficiency in the HPGe detector measurement. Therefore the surface distribution with the same system as for in-situ sampling was evaluated using a radioactive aerosol chamber (internal volume: approximately 25-m3) at NIRS. This radioactive aerosol chamber is environmentally controlled for temperature and relative humidity. Radon is used as the radioactive source. The temperature and relative humidity can be controlled in the range of 5 to 30°C with an error of 0.5°C, and 30 to 90% with an error of 3%, respectively24. In this study, radon concentration, temperature and relative humidity were set to 10,000 Bq m−3, 20°C and 60%, respectively. Carnauba wax was used as the aerosol material and the particle size had the distribution which made approximately 100 nm maximum25. Two glass fiber filters with a battery-powered pump which were used for the in-situ sampling were used for the performance test. The sampling flow rate was set to 2 L min−1 and radon decay products were collected during 3.5 h. After aerosol samples were collected, the gross alpha measurements were recorded over consecutive 1 minute intervals during a total recording period of 60 minutes. Moreover, an imaging plate technique (BAS-MS 2025, Fuji Film Co.) was used in order to obtain the distribution images of the radon decay products on the glass fiber filters. All radionuclides other than 3H, which has a low beta energy of 18.6 keV, can be detected by this technique26. Information in the imaging plate was read out after 3 days using a reading system (FLA-5100, Fuji Film Co.). Gradation and resolution for the reading system were set to 16 bits and 25 μm, respectively.

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Acknowledgements




This work was partly supported by a Grant for the Co-medical Education Program in Radiation Emergency Medicine by the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, Japan (2011). The authors thank Drs. Shun'ichi Hisamatsu and Yoshihito Ohtsuka, Institute for Environmental Sciences for their kind assistance in carrying out measurement of radionuclide concentrations with the HPGe detector. Mr. Junya Ishikawa and Mr. Masaru Yamaguchi, Hirosaki University Graduate School of Health Sciences assisted in preparing the environmental samples.

Author information




Affiliations

  1. Department of Radiological Life Sciences, Hirosaki University Graduate School of Health Sciences 66-1 Hon-cho, Hirosaki, Aomori 036-8564, Japan

    • Masahiro Hosoda,
    •  
    • Satoru Monzen,
    •  
    • Minoru Osanai,
    •  
    • Hironori Yoshino,
    •  
    • Yasushi Mariya &
    •  
    • Ikuo Kashiwakura
  2. Institute of Radiation Emergency Medicine, Hirosaki University 66-1 Hon-cho, Hirosaki, Aomori 036-8564, Japan

    • Shinji Tokonami,
    •  
    • Hirofumi Tazoe,
    •  
    • Atsuyuki Sorimachi,
    •  
    • Masatoshi Yamada,
    •  
    • Akifumi Nakata,
    •  
    • Mitsuaki Yoshida &
    •  
    • Ikuo Kashiwakura
  3. Department of Radioecology, Institute for Environmental Sciences 1-7 Ienomae, Obuchi, Rokkasho, Aomori 039-3212, Japan

    • Naofumi Akata &
    •  
    • Hideki Kakiuchi
  4. Research Center for Radiation Protection, National Institute of Radiological Sciences 4-9-1 Anagawa, Inage, Chiba 263-8555, Japan

    • Yasutaka Omori,
    •  
    • Tetsuo Ishikawa &
    •  
    • Sarata K. Sahoo
  5. Institute of Radiochemistry and Radioecology, University of Pannonia Egyetem St. 10, Veszprem, H-8200, Hungary

    • Tibor Kovács

Contributions

M.H., S.T. and I.K. designed the study; M.H., S.T., S.M., M.O., Masatoshi Yamada, A.N., Mitsuaki Yoshida, H.Y. and I.K. carried out field measurements and sample preparations; H.T. and Masatoshi Yamada measured filter samples; M.H., A.S., S.S., N.A., H.K. and Y.M. analyzed gamma spectrum; M.H., Y.O. and T.I. carried out experiment at NIRS radon chamber; M.H., S.T. and T.K. wrote the manuscript; S.T. supervised the study. All authors contributed extensively to discussions about this work and in reviewing the manuscript.

Competing financial interests

The authors declare no competing financial interests.

Corresponding author

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