2012年11月19日月曜日

H.カルディコット博士東京講演 2012.11.17成城ホール



【カルディコット博士@成城1】私はM.D.としてまた小児科医として、子ども、女性、胎児が、放射能に対していかに脆弱であるかと。原子力産業はすぐバックグラウンド放射能があるなどと言いますが、全ての放射能が危険でなのです。BGの癌に対する影響は30%程度。

【カルディコット博士@成城2】X線は、病院や空港などでその影響を受けるが、様々な放射線全ての積み重なりとして、影響を考えます。その中で、X線は身体を通りぬけもので、通過する際に細胞が影響を受けるのです。

【カルディコット博士@成城3】γ線は、福島第一の事故でかなり多く出た。事故初期は、ガンマ線を発する雲から大きな被曝をしている。その後、地面から出る状態になり、現在は、地面近くで遊ぶことの多い子供に大きな影響が及ぶ状態です。

【カルディコット博士@成城4】α線は、中性子と陽子が2個の原子核です。プルトニウムやアメリシウムから出る。皮膚に着くと皮膚直下に影響する。プルニウムやウラニウムを肺に取り込むと、直近の細胞が影響を受け、非常に強度が強いので、その細胞はほとんど死滅する。

【カルディコット博士@成城5】アルファ線は、細胞分化の調整機能に影響し突然変異を起こす。細胞が規則正しく増えていけばよいが、突然変異したものは、百万の単位で増殖するようになり、それが癌となる。

【カルディコット博士@成城6】β線の精子や卵子への影響が重要。中にある次世代を作る遺伝子が重大な影響を受ける。ベータ線の外部被曝や内部被爆により、卵巣が被曝すると、胎児に糖尿病などの遺伝的な病気が出る可能性がある。遺伝子病は次世代に受け継がれ、世代を超えるごとに深刻化する。

【カルディコット博士@成城7】半減期について。ヨウ素131は8日で、およそ10週間で無くなる。セシウム137は、30日で、ほぼ無くなるのに300年かかる。ストロンチウムも300年。プルトニウムは、25万年である。

【カルディコット博士@成城8】プルトニウムは、1原子炉で約250kg使用される。鉄と性質が似ているため、ヘモグロミンと一緒に、身体中に取り込まれる。特に、造血作用と関係する骨髄に行き、骨に取り込まれて白血病の原因になる。

【カルディコット博士@成城9】受胎した子宮に取り込まれると、とりついた位置により、その子宮壁(図解)に胎児の頭部右が接していれば、受胎した時から非常に重要な器官となる胎児の右脳が、被曝し影響を受ける。もし、精子に取りつけば、受精した子どもに影響が出る。

【カルディコット博士@成城10】セシウムは、カリウムに似た挙動をする。脳や筋肉に影響。ストロンチウムは、カルシウムと似て、歯や骨に影響。骨癌や白血病を発症させる。

【カルディコット博士@成城11】被曝には、外部被曝と内部被曝の2種類があり、放射性物質を体内に取り込んで、長期間影響を与えるのは内部被曝。土中のセシウムは、植物によって100倍濃縮され、それを牛が食べれば、肉、乳でさらに100倍濃縮される。食物連鎖の頂点にいる人間の濃縮度が高い。

【カルディコット博士@成城12】原子力産業は、γ線による外部被曝のことしか話さない。子どもが放射性物質を摂取すれば内部被曝をし、子どもは大人に比べ10~40倍感受性が高い。それだけ突然変異を起こす可能性も高い。女性は男性の2倍。胎児は成人の1000倍。妊婦の腹部X線で白血病10倍

【カルディコット博士@成城13】原子力産業の基準は、70kgの成人を対象に基準が作られており、それで安全だといっているのは間違っている。

【カルディコット博士@成城14】原子炉には211もの核種があり、全ての放射線影響を考えれば10億?倍にもなる。トリチウムは半減期12年で皮膚から直接吸入、呼気からも。放射性ベリリウム、放射性炭素、放射性シリカなど、・・・211核種の一覧表 http://www.ccnr.org/hlw_chart.html

【カルディコット博士@成城15】ほとんどの放射性物質の影響は全く研究されておらず、食べた場合の影響についても言及されていない。そして、原子力産業も政府も嘘をつく。

【カルディコット博士@成城16】ほうれんそう、キノコ、福島の米は汚染を希釈して出荷。これらから、ヨウ素131で甲状腺がん、セシウム137、ストロンチウムで、脳腫瘍、骨癌。妊婦が種々の核種を取り込むと、胎児にも入る。内部に取り込んだ物質で何カ月何年も10~100倍の被曝が続く。

【カルディコット博士@成城17】チェルノブイリの148万Bq/m2以上の立ち入り禁止は、半径30km圏と異なる。日本政府よりロシアの方が熱心に必要な対応を取っている。子供達を退避させるべき。スェーデンでもダウン症や低IQ児が誕生。英国でも一部農地を100年閉鎖措置をした。

【カルディコット博士@成城18】空からガイガーカウンターでγ線を計測した日本地図。ブラウンシャインという。これは、β線を計っていないので、正確な汚染地図ではない。 pic.twitter.com/NblaEXrJ

【カルディコット博士@成城19】ミュータントトマト。突然変異でこのようなことが起こる。これが、胎児だったらとかんがえて! これは医学校では教えてくれないことです。今日、私が話すことを理解して下さい。理解することが重要です。 pic.twitter.com/qi9V7VRN

【カルディコット博士@成城20】ICRPが伊達市で行ったタウンミーティングでの話しに驚愕した。「学ぶべきこと。子供達は科学知識だけでなく、そこで暮らす知識を学ぶべき」と。18才以下の35.7%に甲状腺の結節などが見られる。小児科医としては、結節が見られること自体が異常。

【カルディコット博士@成城21】事故直後に相当高い被曝をした。チェルノブイリの時は5年後から、福島では極めて早い時期に見えてきている。必ずしも悪性でないかもしれぬが、生検によるフォローしていない。するべきだ。これは氷山の一角で、どんな癌でも引き起こす。今は甲状腺しか注目してない。

【カルディコット博士@成城22】ICRP伊達市ミーティングで、「子どもが自ら判断力を養うべき」というとんでもない発言。「子どもが原発事故の経験を活かし、次の世代に伝える」?「放射線教育を文化とし、経験を活かす」?

【カルディコット博士@成城23】東京で何をしなければならないか?東京は平均800Bq/kg、他にα線核種、β線核種も存在する。皆さんは、東電、広告会社、マスメディアに騙されている。私は皆さんに14の提言を用意しました。(詳細⇒ https://docs.google.com/file/d/0B68f83tqq7QudTFBV01NZ2p1QzA/edit?

【カルディコット博士@成城24】私はいま太平洋でとれる魚を食べない。特に、日本の東の太平洋側、小さな魚から大きな魚へ濃縮される。どれだけ食べたかを知ることができない。食べ物は、汚染されているのかいないのか、どこでとれたのかを知ってから食べる。

【カルディコット博士@成城25】4号機使用済み核燃料の取り出し開始に、東電の計画ではまだ2年かかる。これは国際社会では受け入れられていない。震度7の地震で、プールから水が抜ければ、チェルノブイリの10倍の放射性物質が出て、東京も避難が必要になる。

【カルディコット博士@成城26】政治家の言う事は信じない。皆さんのなすべきことは、革命かもしれない。そして、それをするのは、妊娠する可能性のある女性達です。皆さんは東電に支配されてはいけない。命がかかっているのだから。大飯原発も活断層の上に立っていると言われています。

【カルディコット博士@成城27】皆さんの質問の中で最も多いのは、体内に取り込んだ放射性物質をどう取り除くかということですが、残念ながらそういう方法はありません。私は医師だから真実を伝える義務がある。ここから先は、皆さんが皆さんの国をどうしていきたいのかということになります。

【カルディコット博士@成城28】自著、"Nuclear Is Not the Answer" "Nuclear Madness" など紹介。日本語訳も出ると思う。日本は、石油火力や原子力から、再生可能エネルギーに変えて欲しい。そのことで賢い日本人は世界をリードしてほしい。

【カルディコット博士@成城29】N.Y.科学アカデミーのチェルノブイリ調査報告書。甲状腺機能低下の子供患者が多く出た。子供以外にも多かった。白血球についても子供、特に高線量下の子供に多く影響が出た。高線量の子供の中には感染症が多く出たと聞く。福島については情報が出ないので解らない

【カルディコット博士@成城30】福島はチェルノブイリより悪い。放射性物質は5倍出たと言われている。初期は太平洋に流れたが、その後陸地に向いた。アーニ―ガンダーセンはキセノンがかなり出ていると言っている。肺に吸い込むと癌になる可能性がある。影響は甲状腺だけではない。

【カルディコット博士@成城31】広島長崎の調査は5年後から。その間死者が多く出たが記録に残されてない。調査結果から、放射線被曝と癌の関係はあらゆる癌に及んでいることが分かった。癌によって発病するまでのインキュベーションタイムが異なる。白血病5年、呼吸器癌15年、今でも発病がある。

【カルディコット博士@成城32】首都圏でのう胞や癌が出ているのが事実なら、これまでの調査結果より早い時期に癌が発生しているのではないかということは、その通りである。影響が分かっていないセシウム以外の汚染物質が体内に取り込まれている可能性がある。

【カルディコット博士@成城33】東京でアメリシウムが発見されたのではないか?ボストンでは発見された。プルトニウムより危険だ。日本政府はアメリシウムを調査していないが、セシウムは一つのマーカーに過ぎない。

【カルディコット博士@成城34】3基の原子炉が同時にメルトダウンしたのは、原子力産業が始まって以来はじめてのことである。子供や妊娠可能な女性は、血液検査をするくらいなら、早く逃げて下さい。

【カルディコット博士@成城35】東京から逃げるかどうかは、個人の判断ですが、私だったら、東京には住んでいない。子供がいれば住まない。もし4号機プールに事故があれば、ボストンにいる家族もオーストラリアに連れて行く。大気は南北半球で混じらない。魚は行き来するが。

【カルディコット博士@成城36】子どもが生まれつきのう胞を持ってるのは極めてまれ。のう胞、結節のうち癌になるの結節。生まれながら持っているとすると、胎内で被曝したことになる。その場合、脳にも影響するから、知恵遅れ、形成不全が発生する。

【カルディコット博士@成城37】福島第一ではヨウ素の放出が続いています。まだ、危険。東電は40年かかると言っているけど、40年では綺麗になりません。それに加えて、放射性廃棄物が出る。みなさん、どうしますか?オーストラリアにでも送りますか?

【カルディコット博士@成城38】汚染度合いを何で判断するか?土壌、ハウスダストを調べると思います。その調査は本来、国の予算でやるべきことです。費用を請求すべきです。私だったら、東京にはいませんが。

【カルディコット博士@成城39】土壌セシウム800Bq/kg の東京で何か起こるかと問われて⇒答えはYes.空気の中のダストを吸うわけですから。200種もの核種が土壌には存在する。もうひとつ、福島の食品を食べている。土壌も大事だが、食べるものも重要。

【カルディコット博士@成城40】東京の人に対し・・・子供、女性は避難を速めて下さい。それを言うのは、とても辛いですが。なかなか決断が付かない。懸念している人も少ない。そういう人に強く言って下さい。事故はまだ収束していない。四号機も、何があってもおかしくないことを念頭におくように。

【カルディコット博士@成城END】以上、連投。すべて、講演を聞きながらの個人的なメモです。聞き間違い、聞きもらし等、内容の正確性については保証の限りではありません。

1 件のコメント:

  1. 聞きにいけなかったので、大変参考になりました。チェルノブイリ事故から26年経っているわけですが、事故によって放出される放射性物質の健康への影響は、まだ研究が始まったばかりで、ヨウ素と甲状腺がんとの関係。セシウムの影響などが多少進んでいるようですが、後はストロンチウム、プルトニウムくらいしか注目されていませんから、カルディコット博士の「211もの核種が放出されたがその影響はわかっていない」というのは本当にその通りだと思います。楽観するより予防を厳しくして欲しいのですが、「煽っているとか、大王部だとか風評被害を助長する」とかいう意見が流されているので本当に心配です。

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