2013年2月6日水曜日

来日したチェルノブイリの放射能専門家が、福島市民の前で発した重い警告


来日したチェルノブイリの放射能専門家が、福島市民の前で発した重い警告
週プレNEWS 2012年10月26日(金)10時10分配信


この1年半、福島第一原子力発電所から飛散した放射性物質をめぐってさまざまな情報が飛び交い、今なお「心配ない、安全だ」という人と、「危険だ」という人の間には大きな溝が存在する。なぜなら、誰も福島、いや日本の将来に放射能がどのような影響を及ぼすかを断定することができないからだ―。

10月16日、今、日本が置かれている状況を冷静に見ることができる人物が緊急来日した。

チェルノブイリ原発事故で、国土の広い範囲が汚染されたベラルーシにある民間の研究施設「ベルラド放射能安全研究所」のアレクセイ・ネステレンコ所長である。

ベルラド研究所では、チェルノブイリ事故以来、これまでにホールボディカウンターで45万人以上の子供たちの体内被曝量を測定し、39万件に及ぶ食品の放射能検査を行なってきた。

今回、ネステレンコ氏はそうした多くの実績と分析結果を背景に、10月17日、福島市内で「チェルノブイリから福島に伝えたいこと」と題した講演を行なうために来日。いったい何を語るのか。

まず、ネステレンコ氏はベラルーシで事故後にどのような活動をしてきたのかを振り返った。

「ベラルーシでは国の発表したデータは誰も信用していませんでしたから、最初にすべきこととして、個人が使える線量計を作らねばなりませんでした」

国の言うことは信用できないという構図は、日本と一緒だ。

「次に行なったことは、食品を測定できる『放射能地域センター』を学校などに設置し、各家庭から食品を持っていって測定できる体制をつくりました。また、測定だけでなく、どう調理すればいいかを指導するようにしました」

日本では、個人が自由に食品検査をするまでには至っていない。

「さらに、ホールボディカウンターで人体の測定を始めました。45万人の子供たちの体内被曝を測定した結果、子供たちの体内に放射能が蓄積されていることがわかりました。では、蓄積された放射能を減らすためにどうすればいいのか。われわれは放射能を体内で吸着する吸着剤を対策法として考えました。研究の結果、『ビタペクト』という吸着剤を開発し、これまで130万人以上にビタペクトを提供してきましたが、それを飲むことで子供たちの体内被曝量が減るという大変よい結果が得られています」

ビタペクトの主要成分であるペクチンは、体内でセシウムと結合し、さらに人体の代謝の働きをよくするため、セシウムを体外に排出していく作用があるという。

子供の被曝を避けながら、住民が放射能汚染のなかで生活していくためのこうした活動だが、ベラルーシ政府はまったく協力的ではなかったという。そうした経験からか、ネステレンコ氏は日本政府についても痛烈に批判する。

「日本は(避難区域の放射線量基準を)年間20ミリシーベルトとしていますが、これは国家による自国民に対する犯罪行為だと思います。20ミリシーベルトであれば国家にとって都合がいい。なぜなら、『20ミリシーベルトまでは安全』と言っておけば、対策をしなくて済むからです」

そして、彼は今、福島が置かれた状況について語り出した。

「将来、福島でどのような病気が増えるのか、また病気の子供が増えるのかといえば、残念ですが、病気の人が増えると思います。ベラルーシでは低量の汚染地域でも重病の患者が多く出ています。子供の甲状腺がんについて、ベラルーシは悲劇的な状況だというしかありません。低量であっても、放射能は体内に入ると遺伝子に大きな影響を与え、精子の一部や生殖器の一部が壊れると、それが子供にも遺伝し、さらには孫に影響が出る場合もある。しかし、このような予測を言うことは、『大丈夫ですよ、何も危険なことは起こりませんよ』と言うよりはいいのではないでしょうか」

福島県内では「放射能は安全だ」と声を上げる人たちも大勢いる。講演の会場に来ていた福島市内在住の主婦もこう語る。

「福島では『放射能は安全』『ここに住んでも大丈夫です』と言われているので、たまにこういう厳しいお話を聞かないと、自分がどう思っていいのか不明確になってしまうんですね。今日は、放射能は人体へ悪影響を及ぼすということの確認のためにも来ています」

ネステレンコ氏はチェルノブイリで得た経験をすべて投入し、福島の未来のために協力したいと語るが、そこには壁があるという。

「現在、福島原発事故について明らかになっている情報が、言ってみれば氷山の一角で、真実が水の中に隠れているからです」

福島は真実を待っている。

(取材・文/頓所直人)

2013年1月27日日曜日

英語論文「福島第一原子力発電所の避難区域に置き去りにされた牛における人工放射性核種の分布」の概要和訳(平沼百合氏)


東北大加齢医学研究所の福本学教授らのチームによる、福島原発の20キロ圏内で置き去りにされた牛の内部被ばく研究の英語論文「福島第一原子力発電所の避難区域に置き去りにされた牛における人工放射性核種の分布」の概要和訳

日本語の新聞記事はこちら。 http://t.co/vqAVV5c0 http://t.co/VrWsmZZ9 余談ですが、この論文を英語発信し、自分でも読んでいる途中でガンダーセン氏から論文のリンクを送って来ました。今読んでると返事をすると、すぐさま返事が来て、


「子牛と胎児での蓄積が母牛よりも多かったのは,成長が激しい細胞により多く取り込まれるからだ。しかし、ストロンチウムも検査してくれれば良かったのに!」と言われてました。しばらくすると、カルディコット博士からもそれに同意するメールが。海外でもこの論文は注目されていると言う事です。

福島原発事故後、2011年4月22日付けで20キロ圏内には3400頭の牛、31500匹の豚と63万羽の鶏が残された。5月12日には政府から福島県に避難区域の家畜の安楽死の指示が出た。福島原発事故後の放射性セシウムによる慢性被ばくのリスク評価の重要さが研究者によって指摘されていた。

動物モデルの慢性的バイオアッセイが存在しない事も強調されていた。避難区域に残された家畜のほとんどは個別の識別番号によって見分ける事ができるため、放射性核種への慢性被ばくの評価のための動物モデルとして理想的だろうと考えた。


放射性核種の生物動力学と内部被ばくの線量評価の基本的な情報を得るために、牛の複数の臓器におけるγ線放出体の人工放射性核種を測定し、臓器特異性と代謝を調べた。

2011年8月29日から11月15日の間に、合計79頭の牛を捕獲した。そのうち27頭は南相馬市で、52頭は川内村で捕獲した。63頭はメスの牛(3頭は妊娠中)、10頭はオスの子牛で3頭はメスの子牛だった。

γ線スペクトル分析では、セシウム134と137、銀110m、テルル129mの光電ピークが見られた。(図S1)コントロールとして使われた北海道の牛からは、どのピークも見られなかった。 http://t.co/cOLIXGPg



表 1は各臓器のカウント数から計算された、この4つの放射性核種の濃度である。測定値は全て、大放出が起こった2011年3月15日に減衰補正された。ここ ではCs134とCs137を合わせてCs137と言及する。 http://t.co/GZmRV2Ba




Cs137は筋肉組織での濃度が一番高かった。胸最長筋、大腿2頭筋と咬筋でのCs137濃度には統計学的差がなかったので、この3つをまとめて「骨格筋」と分類した。

回帰分析によると、末梢血液と臓器のCs137濃度の間には線形相関が見られた(図1)ので、臓器内の放射性セシウム濃度は血中濃度から推定できる事が示された。 http://t.co/F8UW7S99




牛は捕獲された区画によって3グループに分けられた。区画1と3は福島原発北の南相馬市で、区画2は南西の川内村だった。区画1の牛は原発事故後に畜舎の中に置かれ、放射性核種汚染がない牧草と放射性汚染がある雨水を与えられた。区画2と3の牛は放牧され、事故後に汚染された草を自由に食べた。

表S2は、区画ごとの、牛の臓器内におかるCs134とCs137濃度を示した。区画1と3は同じ市内であったが、餌の条件が異なった。 http://t.co/V03xQiTZ


区画2と3の土壌のCs137濃度はほぼ同じであった(表S3)。血中のCs137濃度は区画3が最大で、区画1(汚染牧草を食べなかった)が最小であった。これは体内に蓄積した放射性核種の濃度は主に餌の状態と牧場の地理的状況に影響される事を示す。 http://t.co/rXI3vIVv


母 体から胎児への放射性核種の移行は内部被ばくに関しての最大の懸念のひとつである。捕獲された3頭の妊娠中の牛の、胎児と母牛の放射性セシウム濃度の比較 は図2Aに示され、胎児の方が母牛の1.19倍であった。 http://t.co/BtUNIEzo


子牛の臓器内Cs137蓄積量は母牛の該当臓器と相関関係にあるが、母牛よりも濃度が高い。新生児と成人における水と電解物質の代謝はかなり異なるはずであり、餌のカリウム配合量が放射性セシウム濃度に影響を与えるかもしれない。この子牛達が摂取していた母乳と牧草の割合についてのデータはない。

このデータでは、甲状腺のCs137蓄積濃度は他の内臓よりも低かった。バンダジェフスキーは、放射性セシウムの蓄積は内分泌器官、特に甲状腺に最大に見ら れたと報告している。人間と牛の種族間の違いを考慮しなくてはいけないが、放射性セシウムは甲状腺癌発生にあまり影響がないと思われる。

ウクライナの汚染区域の居住者では、膀胱の尿路上皮の慢性炎症と増殖的な異型細胞の発達が報告されている。この研究では、膀胱におけるCs137濃度が比較的高かった。肉眼で観察する限り、膀胱に異常は見られなかった。

銀110mは核分裂生成物でないが、安定同位体の銀109の電子捕獲によって生成される。銀110mは、胎児以外の牛の肝臓で検出された。銀110mとCs137の比率は、土壌で0.5%以下、草で5%以下であった(表S3)。 http://t.co/jX7HB8cf



チェルノブイリ事故後の羊の肝臓での銀110m蓄積量と肝臓への移行係数は、Cs137よりも大きかった。なので、銀110mの肝臓への移行係数は、 Cs137よりも高いことが示される。銀110mの血中濃度と肝臓での濃度に相関関係は見られなかった(論文内6ページ目の図3B)。

ラットとネズミにおいては、銀は主にリソソームに関連した組織(リンパ節、肝臓、腎臓や中枢神経)に蓄積する。また銀は肝臓のクッパー細胞に集中して蓄積する。よって、肝臓は、銀110m蓄積の主要なターゲット臓器であると結論づけられる。

測定が原発事故の7ヶ月後だったにも関わらず、牛の腎臓内でテルル129mが明らかに検出された。テルル129mの半減期は33.6日と比較的短いので、腎臓は、テルル129m蓄積のターゲット臓器であると結論づけられる。
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原発事故後、大量のテルル132が大気に放出された。最初はテルル129mよりも多くのテルル132が避難区域の土壌で見つかった。テルル129mが腎臓に蓄積されると言う事は、福島原発事故直後に、テルル132もまた腎臓に蓄積した事を示唆する。

テ ルル132の半減期は3.2日で甲状腺に向性を持つヨウ素132(半減期2.3時間)に崩壊する。別の研究では牛に経口投与された放射性テルルがどの組織よりも甲状腺に多く蓄積したと報告されている。ヨウ素131と同じくテルル132も甲状腺リスク評価で考慮されるべきだと言う事を示唆する。

現在、様々な種族を代表する組織バンクを作るために、避難区域内での牛を含む動物の組織をさらに収集している。まず最初に、動物に蓄積された放射性核種の線 量評価をするつもりである。電離性放射線の影響に直接関連づけられるであろう病巣を探すために、解剖された動物の顕微鏡検査も行われている。

この研究は、福島原発事故後の牛における様々なγ線放出核種の臓器特異的蓄積についての最初の報告であり、公共衛生と放射線安全の改善に貢献するはずである。以上。(論文内の全てのセクションを訳したのではありませんのでご了承ください)



牛の臓器別のセシウムの分布の表を見ると、舌、肺、そして検体が少数だが脳、乳腺、子宮、甲状腺でも検出されたのが分かる。銀110mは検査された47の肝臓の47から検出された。そして、半減期34日のテルル129mが事故後6ヶ月後にまだ腎臓内に。 http://t.co/octTYwfb



確かにテルル129mの放出量は桁違いに多かった。そしてこれは半減期が1570万年のヨウ素129になり、ヨウ素であるからおそらく甲状腺へ行くのだろう。テルル132はテルル129mよりも多く放出され、半減期3.2日でヨウ素132になる。 http://t.co/Ni6anng0



この表では、汚染された餌を食べてない牛のセシウムの蓄積場所と蓄積量が少なかったのが一目瞭然に分かる。しかし、汚染された餌を食べなかった牛でも汚染された雨水を飲んでいただろうし、汚染された空気を吸っていた。 http://t.co/Le48nnub


【訂正版】銀110mは核分裂生成物でないが、安定同位体の銀109の中性子捕獲によって生成される。銀110mは、胎児以外の牛の肝臓で検出された。銀110mとCs137の比率は、土壌で0.5%以下、草で5%以下であった(表S3)。 http://t.co/jX7HB8cf

汚染された餌を食べてなくても、セシウムが吸入とおそらく雨水から取り込まれ、骨格筋、心臓、肝臓、腎臓、肺、脾臓と子宮に蓄積された。南相馬市で捕獲された27頭の牛の中の何頭が畜舎内で汚染餌を食べなかったのか分からないが、1頭の牛の心臓のセシウムは川内村の放牧牛と同じ位の数値だった。

このひとつの心臓の検体の数値で、セシウムが心臓に溜まりやすいと言えるのかは分からない。汚染餌を食べた牛の心臓での蓄積量は最大ではない。しかし、汚染餌を食べなくても、呼気と水だけで十分に筋肉、心臓と腎臓にセシウムが溜まり、牛によるセシウムの取り込み方が人間と似ているとしたら・・・









2013年1月23日水曜日

日仏会館で行われた3/19バンダジェフスキー博士による医師向けセミナー  ~ 「フェリックスやまのブログ」より


博士がどのような思いで今回のセミナーに臨んだか、小冊子に書かれているコメントが、そのすべてを物語っていると思います。まずその部分をご紹介します。配られたテキストは英文でしたので「終わりに」の冒頭部分の抄訳です。

この小冊子の使い方について、体内の臓器と結合した放射性物質の挙動で明らかになった情報を、どのように活用するか考え続けていました。

不幸なことに、現代社会におけるこの問題に対する態度は、どう見ても無関心といえます。

人類のこのような態度によって、私達はとても高い代償を支払っているといえます。その恐ろしさをわかっていての無関心は、悲劇を巻き起こします。

この問題に携わる医学者達に対する非難は、計り知れないほど大きなものです。

これまでに得られたデータを基に、人々へ伝えないばかりではなく、放射性核種は臓器との結合することによって、生命に対して有害に導くことさえ研究をしようともしません。

私はこの小冊子が、現実に起きている問題に対して欠けている情報を、埋め合わせることは出来ないと分かっています。

それにもかかわらず、私はこの問題に興味を持っていただき、議論することへ導いていただけることを願っています。それこそが最も有益なことです。


Conclusion

While working on this book, I kept thinking about the need to inform
every civilized individual of the dangers of radioactive substances when
incorporated into the body.
Unfortunately, the attitude of the present society to this is, at best,
indifference.
We pay a very high price for this in the form of human lives.
Intelligent ignorance leads to a tragedy.
To a great extent the blame rests on medical scientists. Not only they
not try to inform population using previously obtained data, but they
did not study adverse changes in the body due to incorporation of
radionuclides.
I am aware that this a little book cannot make up for the lack of
information on the existing problem.
Nevertheless, I hope it will raise some interest,
leading to discussion of the problem. This will undoubtedly be helpful.

(Yuly Bandazhevsky, Professor, M.D., Ph.D. Japan Lecture Tour BOOK2)


セミナーにおける冒頭、ご自身の研究経緯について述べられました。

医学大学を出て研究所にいたものの、実際にはたいした仕事はありませんでした。チェルノブイリの大事故が起きた後も、政治家や医師たちは口々に「しっかり対応している」といっていましたが、何も進んでいるとは感じませんでした。そこで大臣へ手紙を書いたのですが、「なんてこと言うのだ」と叱責をうけたほどでした。

そして1990年、33歳の博士は、大変高い放射能汚染地域であった為に、すべての医師が脱出してしまったゴメリ州へ赴任しました。

しかし、ゴメリへ赴任したもの、博士の肩書きだけであって、そこには何もありませんでした。そこで博士は、放射能で苦しむ人々を救うために、旧共産党本部の建物を利用して、州立医科大学の設立を行います。ところが、国からの資金援助はありませんでした。

博士は資金集めのキャンペーンを行います。欧州機構などから資金が集まり、多くの有益な研究をすることが出来るようになります。実生活に基づき放射性物質が人体にどのような影響を与えるか。チェルノブイリ原発事故後、初めて本格的な研究がスタートすることとなります。

母国ベラルーシには、放射能で汚染されていない綺麗な土地はまったくない状況です。そういった中で、運営には企業からの寄付でまかなっていました。

研究を進める中で、国に対してさまざまな助言をしましたが、まったく黙殺されていました。母校へも手紙を書きましたが、こちらも同様に黙殺されます。このような状況を打破すべく、イギリス、フランスなどでも研究成果を発表。日露シンポジウムで初めて公にすることが出来ました。その後、世界中の学者たちが援助してくれるようになりました。

原水爆実験によって、ベラルーシのゴメリにおいて大きな影響があったと考えられます。

当時のソ連政府は市民の健康より、欧米諸国に対抗するため経済的、軍事的発展を優先していたことが伺われます。その結果、人々の健康に致命的な影響を与えました。

私の下にいた学生がある図書館で偶然、見つけた貴重な汚染地図によって、そのことが分かりました。本当は極秘文章であって、そのような図書館で見ることはできない資料です。




私はこの1960年代におけるセシウム137の牛乳への含有量を閣僚の前でプレゼンをし、その2週間後に逮捕されました。
また、チェルノブイリ事故の後、モスクワに雲がこないようにその雲を爆破したためベラルーシの汚染はよりひどいものとなりました。避難させた子どもたちも、避難先で急死していきました。

ウクライナのイワンコフ地域は、ゴメリよりひどい汚染状態にあります。2000~09年の死亡率は24.3~30.3%にものぼります。情報、施設も、きれいな食料も与えられていません。収容所のようなものです。このような状況を改善すべく400万ユーロの資金をフランスから受け取りましたが、これらの改善には利用できない状況にあります。

大統領に真実を言い続けました。「国家が助けなければ、誰が助けるのか」と。

東電福島第一原発の事故後も、日本政府や学者たちの対応は、旧ソ連や現在のベラルーシ、ウクライナ政府となんら変わりはありません。

私たちには「正しい情報」を伝える義務があります。

私のデータや、研究は人々の福祉に捧げるべきであり、どうか日本語に訳していただくことを願っております。

2008年のベラルーシ共和国における心血管疾患による死亡は52.7%にものぼり、悪性腫瘍による死亡の13.8%の4倍にものぼります。

これは心筋梗塞のみではありません。解剖し、その原因をしっかり解明すべきであり、年を重ねるごとに患者は増え続けています。

ところで、子どもが白内障になることはありませんが、白内障が見られ、その子どもたちは誰一人生存していません。そのことをモスクワで発表すると「黙れ!」と・・・・・。

投獄後、私の下にいた多くの医師たちはドイツやアメリカに行きました。

彼らに対して、「医師は技術者ではなく、人々の為に自分のことを考えずに助け続けることが使命である。その使命を果たすために客観的なデータが必要だ」といい続けていました。人々を騙すことはできません。





リンゴ酸、ペクチンを使った排出効果を見極める研究もしました。

たしかに排出は活発になるが、効果は限定的であり、効果は認められない。また、人の体に大切なものまで一緒に排出してしまうため、しっかりと医師が使用の管理をしなければならない。ペクチンの効果などについて子どもは実験台して研究をするものではなく、あくまでもラットなどで行うべきです。

放射性核種は、絶対に触れてはいけないものです。

汚染地帯に人を戻すというのは決して行ってはいけない。

体内に一度取り込まれると、仮に排出できたとしてもそれまでに体内は傷ついています。

一度環境中に放出された放射性物質は、どんどん広がってしまいます。

このようなセミナーの情報を、勉強会などを開いて、どんどん広げなければなりません。

まず、1991年より本格的にセシウムによる内分泌の研究を始めました。

ラットに45Bq(/kg?)の放射性セシウムを注入すると、ミトコンドリアに大きな異常。エネルギーシステムの不安定さによって、クレチンホスホキナーゼの抑制、活性酸素が1/2に減少など、代謝とエネルギーシステムに異常が見られました。

(1kgあたり)38~74 Bqの放射性セシウムが体内に蓄積されている子どもにおいて、心電図に異常がないのはわずか20%にとどまります。

心筋の代謝に大きな影響があり、酸素の取り込みにも支障をきたします。

何故、このようなことが起きるのか、私達は考察し続けました。その結果、放射性セシウムに対して我々生物は免疫がないため、遺伝子異常や神経、内分泌機能に異常をもたらすというものです。

ラットに対して、様々な臓器にセシウムを注入、すると心臓、血管など何処にでも蓄積することが判明しました。まったく免疫がないため、セシウムの蓄積が増すほど、その影響は深刻なものになります。そして代謝異常のほかに、不整脈も起こります。

これらの現象の要因として、遺伝子的要因が考えられます。それは1960年代からセシウムのみならず、様々な化学物質によって、遺伝子の異常が世代間で受け継がれたことによると。また研究では鉛の血中濃度が高かったことが上げられます。これらの複合的な化学物質の影響によって、多くの機能がブロックされてしまいます。

その為、心筋において、放射性セシウムの濃度に関係なくびまん性細胞溶解、筋肉間浮腫、筋繊維断裂などが発生します。こういった現象は遺伝子によってもたらされるため元には戻りません。

放射性セシウムは、カリウムにその性質が似ているため、生態に大きく影響すると考えられます。






放射性セシウムの崩壊によってもたらされるそのすさまじいエネルギー量の細胞への影響は甚大なものです。そして、本来カリウムから取り出されるべきエネルギーを得ることができず、血液の正常な循環を妨げます。

私達の動物実験や疫学調査を通して、病理学的にすべての疾患をセシウム137は、悪化させることが分かりました。

エネルギーシステムを悪化させることで、筋の収縮に影響を与えるということです。汚染地域に住んでいた人々の病理解剖をして、微量のアルコールなどを見つけると、「酒やタバコの摂取によって死んだ」と、当局は主張していますが、それは大きな誤りだと言うことができます。

確かに放射性物質によって健康が損なわれ、絶望と恐怖から、飲酒やタバコの摂取が多くなったことでしょう。しかしそれが突然死の死因ではありません。セシウム137などの放射性物質によって、突然死がもたらされたのであり、アルコールやタバコの摂取量が原因であることは考えられません。

セシウム137を注入したラットとゴメリで亡くなった人の腎臓の状態は、全く同じでした。それは、糸球体の壊死が見られ、私たちはこの現象を「溶けた氷柱」と名づけました。

このことを政府当局に伝えると、「全国民に死刑宣告をするようなもの」として止められました。

このように、すべてを隠蔽する当局と、どのように向き合うかが課題です。

逮捕され、すべてのプレパラートは失われました。ほんの少し残ったデータを基に現在活動している状況です。

さて、放射性核種を体内に取り込むと、再生システムプロセスより、破壊システムプロセスの力が大きいと言えます。これが恐ろしい実態です。

日本で発売されている本は、ロシア語から英語に訳されたときに多くの誤りがあり、日本語版も精度に欠いていることを付言します。

100Bq/㎏超の汚染地帯の子ども達に、かんきつ類などに対するアレルギー反応が大きいことが分かりました。結核も多く見られますが、治療は困難です。

1991年から、私達はセシウムを用いた大掛かりな実験をすることになりました。その中で、妊娠中のラットにラジウムとセシウムを注入した実験がありました。ラジウムは、胎児に何の影響も与えませんでしたが、セシウムは胎児に大きな影響を与えることを突き止めました。

母親の副腎に取り込まれた放射性セシウムの影響で、コルチゾールの数値は、その濃度と直接的な関係が表れます。臍帯を通して胎児に影響を与えることとなります。コルチゾール産生の変化は、母親が体内、特に胎盤に大量のセシウム137を蓄積した新生児に、とりわけ顕著に見られました。

このことは、当然、新生児の誕生後の適応不能が、目に付くこととなります。特に新生児の肺に対する影響は大きいため、出産後間も無く死亡するケースの原因となっています。

放射性核種が体内に取り込まれた場合、あらゆる臓器に影響を与えてしまうため、複数の専門医の連携による総合的な判断と治療を行わなければ、多くの命を無駄に失うこととなるでしょう。

「どのように子ども達の遺伝子が異常を起こすのか」を確認するために、中絶した胎児を集めることになりましたが、わずか3週間足らずで多くのサンプルが集まりました。

不妊は、セシウムの影響であると考えられますが、無視されています。旧ソ連では、不妊を治療するために、生活地域を変える試みが成果を上げていました。今となるとその理由は明らかだといえます。

先天性の異常の研究は、旧ソ連で、純粋な動機で始められていました。チェルノブイリ事故後、ベラルーシにおいても本格的に研究がなされますが、外部で話すことを禁じられました。そして研究所も閉鎖されました。そこでの研究は命がけだったといえます。

国民・民族は、自ら(社会のシステム)を守ろうとして、結局は自らを滅ぼすこととなります。

現在私のいるウクライナでは、人々の健康状態は決して良くありません。クリーンな食事と妊婦に対する対策を行うべきですが、そこには何ら対策を採らず、高額な心臓手術、まして失敗する確率が高いにもかかわらず、その対策に高額の予算が費やされています。

まして、その異常を解明するための解剖も禁じられてしまっています。

日本ではこのようなことを避けて欲しいと願っています。この対策は政府レベルですべきことであり、政府を動かさねばなりません。

市民レベルにおいて、この問題を沈黙することは、罪だと思います。

以下は、質疑応答となり、博士のコメント

病理的組織片を作るには、すべての部分が必要となります。セシウムはあらゆる部位に散在して結合します。よって、どこからの組織にあるか満遍なく調べる必要があります。

神経システムは、脆弱であり、大脳のアドレナリン分泌が下がります。チェルノブイリ事故後、若者の自殺が多くなっている。頭部の神経系統に何らかの問題があると考えられます。

セシウムが体内に入ると、あらゆる臓器の免疫システムと代謝システムを弱めることになります。多くの研究がなされているのに、全くそれが生かされていないのが、チェルノブイリ事故後の現状です。

特に心臓と腎臓においては、一旦健康を損ねると、健康を回復させることは出来ません。副腎に溜まると糖尿病になります。

鼻血は、汚染の高いところに長期間滞在すると、良く出る症状です。

また、全員にたんぱく質の異常が見られました。出来るだけ多くの検査をする必要があります。子どもの健康の為に何が出来るか考えねばなりません。

瓦礫の問題も、考えなければなりません。命を救うために、出来ることはやるべきです。

放射能の恐怖に対して、無駄なものは何もありません。放射能へのアレルギーは必要です。私が恐怖を煽っていると「チェルノブイリの祈り」で書かれていますが、命が脅かされているのであり、パニックにならなくても、これほど恐ろしいものは他にはありません。

25年経過してもベラルーシでは何も変えることが出来ません。現在ベラルーシは絶望的な状況にあり、一種のあきらめに似た状況です。

自然放射性物質のカリウム40は、常に人体内において一定量を保っていますが、人工放射性物質セシウムは細胞内に取り込まれるとシステムを破壊し、危険な状態になります。

食物などでシーベルトによる測定は意味がなく、あくまでもベクレルで表示すべきであり、常に0ベクレルを目指すことが求められます。それ以外の努力は無駄に近いといえます。(ゆえに汚染地帯にい続けることは健康を守れません)

何処の臓器でもセシウムの半減期は同じです。

以上

2013年1月20日日曜日

八王子市はがれきを焼却します。問答無用です。


                                                                                                   平成25 年1 月9 日
  ○○ ○○     様
                                                                                                   八王子市長 石森 孝志



                                              災害廃棄物の受入れについて



 平成24年7月17日から12月29日の複数回にわたりいただいたメールで、宮城県女川町の災害廃棄物の受入れに対しご意見、ご要望や情報提供をありがとうございました。
 今回いただきました○○様のご要望にはお応えできません。本市は今月から災害廃棄物の受入れを予定どおり開始いたします。これまでの説明で受入れに対してのご心配や不安をぬぐえなかったことは誠に遺憾ですが、受入れに際し情報公開をしながら安全には細心の注意を払い災害廃棄物の処理を進めてまいりますので、ご理解をいただきますようよろしくお願い致します。


                               《問合せ先》
                              八王子市 環境部 ごみ減量対策課
                              八王子市元本郷町三丁目24-1
                                 電話 042-620-7256
                                 FAX 042-626-4506
                                 E-mail b111200@city.hachioji.tokyo.jp 

2012年12月29日土曜日

八王子市がれき焼却・12月2日の再質問に対する市長からの回答と問題点


八王子市からの回答(↓下方に掲載)に対する意見

八王子市長殿

ご回答ありがとうございました。
これまでの質問と回答において、市民の健康を優先することなく、国の方針通り従うという表明だけで、論理的に破綻していると考えられる点が多々ありましたことは、大変残念に思っております。が、ここでは、前回の回答だけについて、もう一度整理すると、以下のような結論になると認識しております。

ダイアモンドオンラインに、「焼却炉のフィルターをくぐり抜ける放射能 拡大する管理なき被曝労働」という記事が載り、目に見える形で、焼却灰がバグフィルターを通過していることが明らかにされたことについての質問について、付着物がないとの回答があったため、いつ定期点検するかで付着物の有無は一概に言えないと指摘したところ、「消音機の定期点検はしていない。誘引通風機内の付着物の状況しか確認していない。(消音機への付着物の有無は不明)」ということがわかりました。つまり、八王子戸吹清掃工場でも、排ガスの消音機に、バグフィルターを通過した焼却灰が付着していることはありうると言う事になります。
また、焼却時に排ガスの放射線量を測定するのは意味がないと指摘したことに関しては、放射性物質濃度を測定するという説明に変更になりました。しかし、本当に必要なのは、この濃度に排ガスの総体積を乗じた放射性物質総量です。

そこで、他焼却場の例から推定すると、日300トンの焼却炉の排ガスは、おおむね10万㎥/時であることから、引き受けがれき500トンを10倍に薄めで焼却するとして、焼却量5000トン、焼却日数は5000トン/300トンで、17日。排ガス総量は、10万×24時間×17日で、4080万㎥ということになります。排ガスの濃度測定限界が2Bq/N㎥ですから、もし不検出であっても、最大8160万ベクレルの放射性物質が周辺の住宅地にばら撒かれることになります。この放射性物質は、排気塔から均一に拡散することはなく、季節風にのって、南側の一定範囲に集中的に降りかかることになります。直接、これを呼気等によって吸入すれば、内部被爆による被害が発生する可能性があります。このように、、八王子市長が、一方的に市民に被曝させることは許されるものではありません。

放射性セシウムが僅かでも体内に取り込まれると様々な障害が生じることは、ベラルーシでのバンダジェフスキー博士の研究などによっても明らかにされている通りです。最近では、茨城県において、小中学生に2011年以降、それ以前に比べて、心電図異常が急増しているという事実も明らかになりました。八王子市におけるがれき受け入れは、将来に禍根を残すことなく、もう一度再考されるよう、強く要望する次第です。



                                       平成24 年12 月28 日
〇〇 〇〇 様

                                       八王子市長 石森 孝志
いただいたメールの回答について
平成24年12月2日のメールでいただきましたご質問の内容について、下記のとおり回答します。
                       記

1.消音器の点検清掃等について
消音器は構造上簡単に取り外しができませんので、定期点検・清掃は行っておりません。したがって、消音器の手前の定期点検等を行っているクリーンルーム及び誘引通風機内の付着物の状況を説明させていただきました。

2.排ガスの放射能濃度の測定方法と検出限界について
排ガスの放射線量の測定は、環境省の「廃棄物関係ガイドライン 第五部放射能濃度等測定方法ガイドライン」に準拠し測定しています。検出限界は2Bq/N㎥です。

3.排ガスの放射線量の測定について
ご指摘のとおり、前回回答での「放射線量の測定を行い」は、「排ガスの放射能濃度の測定を行い」の誤りでした。訂正させていただきます。



《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
電話 042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail b111200@city.hachioji.tokyo.jp

2012年12月19日水曜日

豪の医師ヘレン・カルディコットさん講演(徳島新聞より)


【福島第一原発事故の影響】
 放射能被害についての世界的権威として知られるオーストラリアの医師ヘレン・カルディコットさんによる講演会「ヘレン・カルディコット博士日本公演 with 木下黄太」が、徳島市のあわぎんホールで開かれた。カルディコットさんは、福島第一原発事故を受けて「原子力事故には終わりがない。食べ物は汚染され続ける」などと、日本の放射能の現状や危険性について話した。吉野川鴨島町出身の木下黄太さんが司会を務めた。(須見千次郎)

【遺伝性疾患 増える恐れ】
 私は、小児科医で、特別な遺伝性疾患が専門。福島第一原発や旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発の事故による放射能が環境を汚染することで、遺伝性疾患は増えていく。このことが一番重要だ。

 新か生物学者のティム・ムソ―教授(米国サウスカロライナ大学)が、福島とチェルノブイリの立ち入り禁止区域内に生息する鳥や昆虫類の研究をしている。その中で、普通より小さな脳を持つ鳥たちを発見。多くの雄の鳥は生殖できないこと、くちばしやしっぽが変な形になっていることも見つけた。

 放射能汚染によるがんの潜伏期間は大変長く、5年から80年とされる。これは広島と長崎の被爆者のデータから分かっている。原爆はおとされて5年後に白血病が増え始めた。乳がんや甲状腺がんといった固形がんは15年くらいから増え始めた。それぞれのがんで潜伏期間は異なる。被爆者の間では現在、骨髄がんや腎臓がんなどが起こっている。

 米国政府は被爆者を実験材料として扱い、研究のデータを取っただけで治療はしなかった。被爆者は日本政府からもきちんとした資料を受けることができなかった。

 人間の細胞の中には染色体があり、そこに遺伝子が含まれている。一つ一つの細胞に調節遺伝子があり、放射能が細胞に当った場合、調節遺伝子やDNAを損傷する。しかし、遺伝子が損傷を受けたことはまったく分からない。

 卵子と精子が放射能で損傷を受けると、その中の遺伝子も損傷を受ける。遺伝子の損傷が世代から世代へと受け継がれていくことになる。放射能は見えない静かな殺人鬼だ。

 福島第一原発事故で汚染されたコメを食べたら、消化器の中から吸収されて、セシウムが脳や甲状腺、膵臓に蓄積される。ものすごい量の放射能が太平洋に放出されたため、海中に落ちた放射能は小魚や藻に摂取され、それを食べる魚に蓄積されていく。汚染された魚は遠い所まで泳ぐため、原発事故は世界的に影響を及ぼす。

 政府は食べ物にふくまれる放射性物質の基準値を定めた。でも買い物に行ったときに、食べ物にどのくらい放射能が入っているか分かるだろうか。

 福島第一原発事故は、メルトダウンを3回起こした。今までの原子力の歴史において聞いたことがないような大事故だ。懸念しているのは、福島の子どもたちがチェルノブイリよりも高線量の被ばくをしているのではないかということ。子どもは放射能に対する感受性が大人の10倍から20倍高い。胎児と成人を比べると胎児の方が何千倍も感受性が高い。
 
【食べ物は汚染され続ける】
 原子力事故には終わりがない。放射能で汚染された食べ物を取ると、体内のいろんな臓器に蓄積され、なかなか排泄されないからだ。これから先も、食べ物は汚染続けるだろう。

 人々のパワーは原子力産業のパワーより強い。子どものため、福島の現状を政治家に訴え続けて欲しい。


2012年12月2日日曜日

八王子がれき焼却 市長への質問その後


前回までの質問に対する回答を受け取り、八王子市長が、自分の説明が論理破綻しようがどうしようが、とにかく問答無用で焼却するんだということしか言わない、上から下りてくる命令に従うだけの、サラリーマン公務員と同じ姿勢であることが、よくわかりました。市民の健康・生命を優先し、言うべきことを言い、やるべきことをやるということが出来ない、自治体の長としてまったく無能な人であることが分かりました。
その直後、ダイアモンドオンラインに、「焼却炉のフィルターをくぐり抜ける放射能拡大する管理な き被曝労働」という記事が載り、目に見える形で、焼却灰がバグフィルターを通過していることが明らかにされたため、以下のような質問を行いました。それに対する回答と併せて掲載します。


八王子市長殿

 バグフィルターの放射性物質除去効果につきまして、以下のようなあらたな事実が明らかになりましたのお知らせするとともに、前回までのバグフィルターによる放射性物質の除去に関する市としての見解の再検討をお願い致します。


Diamondonine 「環境汚染大国ニッポン 焼却炉のフィルターをくぐり抜ける放射能拡大する管理な           き被曝労働(1)」
http://megalodon.jp/2012-1202-0053-05/diamond.jp/articles/-/26833(ウェッブ魚拓)
http://megalodon.jp/2012-1202-0058-07/diamond.jp/articles/-/26833?page=2
http://megalodon.jp/2012-1202-0058-44/diamond.jp/articles/-/26833?page=3
http://megalodon.jp/2012-1202-0059-29/diamond.jp/articles/-/26833?page=4





                                        平成24 年11 月22 日
〇○ 〇○ 様
                                        八王子市長 石森 孝志

いただいたメールの回答について

平成24年10月10日のメールでご指摘をいただきました「790MBq/k㎡という値(東京都測定)」については確認することはできませんでした。(⇐ これに関しては、当方の書き間違いで、790ではなく、790×65=51350MBq/k㎡でした。)

また、同月28日のメールでいただきましたバグフィルターの放射性物質除去効果と市の再検討ですが、本市の戸吹清掃工場でも、バグフィルター設備と煙突の間の煙道に消音器を設置しています。排ガスはバグフィルターのろ布を通った後、反応ろ過集じん装置上部のクリーンルームと誘引通風機を経て消音器に流れていきますが、戸吹清掃工場では手前のクリーンルーム及び誘引通風機内に付着物がないことを確認しており、最終的に外部に排出される煙突の排煙口手前で行っている排ガスの放射能濃度測定結果においても全て不検出となっています。
バグフィルターによる放射性物質の除去効果については、国の見解のとおりで市の方針は変わりありませんが、引き続き排ガスの放射線量の測定を行い、結果をホームページで公表してまいりますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。

《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
電話 042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail b111200@city.hachioji.tokyo.jp


これに対して以下のようにさらに質問をしました。


八王子市長殿

ご回答ありがとうございました。

ご回答中の
「平成24年10月10日のメールでご指摘をいただきました「790MBq/k㎡という値(東京都測定)」については確認することはできませんでした。」

⇒これに関しましては、当方の書き間違いで、790ではなく、790×65=51350MBq/k㎡でした。これは、放射線管理区域に相当する汚染であります。
訂正させて頂きます。

また、戸吹清掃工場で、消音機への付着がないとのことですが、使用時間との関係でなんとも言えないことではないでしょうか?点検清掃が必要になるまで長時間使用した後でも、付着が無いということなのでしょうか?

排ガスの放射能濃度測定結果においても全て不検出とのことですが、濃度測定の方法、検出限界はどのようになっているのでしょうか?

引き続き排ガスの放射線量の測定をするとのことですが、線量ではなく、「放射性物質濃度×排出ガス体積」を測定しなければ意味がありません。薄めて燃やせば濃度はいくらでも低くなりますが、排出される放射性物質量に変化はありません。セシウム137であれば、放射線がほとんど消えるまで300年を要します。焼却したがれきに含まれる放射性物質総量は、必ず放出され一定の範囲に降下します。まして、ガスや大気の線量を測って安全を論ずるなどということは、論外です。

以上、ご見解をよろしくお願い申し上げます。

                                       平成24年12月1日